東洋大学の基礎学力テストは年内に合否判定が出る、英語と国語または数学の2教科だけの試験で、東洋大学の入学資格が得られる選抜方式です。
他大学との併願も可能な、基礎学力重視の新しい学校推薦型選抜ですが、出願条件は?合格者数・倍率は?
東洋大学の基礎学力テストの概要
東洋大学は2025年度入試から、学校推薦型選抜に「基礎学力テスト型」を導入します。これは、関東圏の大規模私立大学では初の試みです。
この選抜試験は、従来の学校推薦型選抜とは異なり、学力試験重視の内容となっています。具体的には、以下の特徴があります。
- 選考方法: 英語と国語、または英語と数学の2教科の学力試験のみで選考が行われます。
- 英語の試験では、英検などの外部試験のスコアを利用することも可能です。
- 出題傾向: センター試験に似ているため、対策がしやすいと言われています。
- 併願: 東洋大学の他の学部・学科、一般選抜、さらには他大学との併願も可能です。
- これは、従来の専願制の学校推薦型選抜とは大きく異なる点です。
- 合格発表: 12月10日
- 入学手続き: 2段階に分けて行われ、最終手続きの期限は2月28日と遅めに設定されています。
- このため、他大学の合否を確認してから入学するかどうかを決定することができます。
評定の評価について
東洋大学基礎学力テスト型選抜試験において、評定は直接的な合否判定基準とはなりません。出願資格として特定の評定平均値の基準は設定されておらず、調査書や推薦書の内容が重視されます。
評定は直接的な合否判定基準ではないものの、間接的に選考に影響する可能性はあります。例えば、学校長の推薦書には、評定を含む学業成績に関する記述が含まれる可能性があり、大学側は選考過程において、推薦書の内容を総合的に判断する際に、評定を参考にする可能性があります。
東洋大学基礎学力テスト型選抜試験が注目される理由
この選抜試験は、従来の推薦入試とは大きく異なる点が多く、大きな話題を呼んでいます。
- 選考方法が学力試験重視: 従来の推薦入試では、面接や小論文などが重視される傾向がありましたが、東洋大学の基礎学力テスト型選抜試験では、2教科の学力試験の結果のみで合否が判定されます。
- 他大学との併願が可能: 従来の推薦入試は専願制が一般的でしたが、東洋大学の基礎学力テスト型選抜試験では、他大学との併願が可能です。
- 年内入試: 年内に合格を確保できるため、受験生にとっては大きなメリットとなります。
これらの特徴から、東洋大学の基礎学力テスト型選抜試験は、受験生にとって非常に魅力的な選抜方式と言えるでしょう。
東洋大学の基礎学力テスト2025|出願条件は?
東洋大学基礎学力テスト型選抜試験の出願条件は以下の通りです。
高等学校長の推薦書
- 2025年3月に日本の教育制度に基づく高等学校を卒業見込みの者で、東洋大学を志望している者。
- 学業、人物ともに優秀で出身学校長が推薦する者。
- 従来の学校推薦型選抜とは異なり、特定の評定平均値などの基準は設けられていません。
出願資格
- 東洋大学を志望している者。
- 学校長の推薦書が必要になります。
- 既卒生も受験可能です。
その他
- 募集定員は、2025年度入試では578人となっています。
- 実際の合格者数は数千人に上ると予想されています。
注意点
- 上記は2025年度入試時の情報です。最新情報は東洋大学の公式サイトで確認してください。
- 2026年度以降は、推薦であるため、評定の縛り等の条件が出てくる可能性があります。
東洋大学の基礎学力テスト2025|合格者数・倍率は?
東洋大学は2025年度入試から導入された「学校推薦入試 基礎学力テスト型」の合格者数や倍率については、公式に発表されていませんが、その規模や傾向を考察してみます。
東洋大学の戦略と合格者数の予測
まず、東洋大学は近年、志願者数の増加を目標に掲げており、実際、2024年度一般選抜では近畿大学、千葉工業大学、明治大学に次ぐ第4位の10万2,895人の志願者を集めています。この戦略に基づき、新たな推薦入試においても、多くの受験生を集めることを目指していると考えられます。
「学校推薦入試 基礎学力テスト型」では、1回の受験で複数の学部・学科の併願が可能であり、受験料は併願数に関わらず一律であることから、多くの受験生が複数の学部・学科を受験することが予想されます。このことから、募集定員578人に対し、合格者数はその数倍、3,000人程度になるのではないかという予測もあります。
倍率の予測と要因
合格者数を3,000人と仮定すると、単純計算で倍率は約35倍となります。しかし、合格者の多くが他大学にも合格し、最終的に東洋大学に入学する学生は限られると考えられます。
倍率の高さは、以下の要因が考えられます。
- 年内入試であるため、早期に合格を確保したい受験生の需要が高い。
- 選考方法が2教科の学力試験のみと、比較的受験しやすい内容である。
- 出題傾向がセンター試験に似ているため、対策がしやすい。
- 近年、東洋大学自体が人気を集めている。
実際の倍率は10倍程度?
一方で、合格者の歩留まり率を考慮すると、実際の倍率は35倍よりも低くなる可能性もあります。 では、東洋大学の歩留まり率は8?9%程度であると推測されており、定員578名に対して7000人近くが合格すると予想されています。この場合、倍率は10倍程度になると考えられます。
また、 では、2023年度の「学校推薦入試 基礎学力テスト型」の志願者数は約2万人、合格者数は公開されていませんが、仮に合格者数が3000名以上5000名とすると、倍率は5倍程度と推測されます。
今後の動向
「学校推薦入試 基礎学力テスト型」は、2025年度に初めて実施されたため、今後の倍率の推移は未知数です。しかし、年内入試の人気が高まっていること、東洋大学が志願者増を目指していることなどを考えると、倍率は今後も高い水準で推移する可能性があります。
東洋大学の基礎学力テストに対する口コミ・評判
東洋大学の基礎学力テスト(正式名称:「学校推薦入試 基礎学力テスト型」)に対する口コミや評判は、肯定的な意見と否定的な意見の両方が見られます。
■大学側の戦略に対する意見
肯定的な意見
- 少子化時代における大学経営という観点から、受験料収入の増加や年内での合格者確保につながる有効な戦略であるという意見があります。
- 既に近畿大学など西日本の一部大学で導入されており、一定の成功を収めているという実績が評価されています。
- 4教科・5教科入試を積極的に展開してきた東洋大学の戦略と同様に、時代の変化に対応した柔軟な対応であるという評価もあります。
- 大学側が学力重視の姿勢を明確にすることで、入学後の教育の質を担保し、大学のブランド価値向上につなげようとしている点を評価する意見もあります。
- 受験生にとっては、年明けの一般選抜の前に試験本番を経験できるメリットがあります。
- 教員にとっては、推薦書の作成が簡素化されるメリットがあります。
否定的な意見
- 受験料収入を目的とした大学側の「金儲け」であるという批判や、推薦入試本来の意義から逸脱しているという指摘があります。
- 特に入学金支払期限を国公立大学合格発表前に設定している点や、一般入試と変わらない選考方法であるにも関わらず、推薦入試という枠組みを利用している点に対する批判が強いようです。
- このような入試方式が広がることで、大学入試全体の学力低下や、推薦入試の公平性・透明性が損なわれることを懸念する声も上がっています。
- 一部の高校教員からは、安易に推薦を使わせたくないという意見や、とりあえず東洋大学を押さえて一般入試チャレンジというやり方に対する複雑な心境が表明されています。
- 「基礎学力テスト型」で合格した受験生が、ランクの低い大学の受験を取りやめることで、併願校の志願者数が激減する可能性を指摘する声もあります。
- 結果的に高学力の受験生が上位大学に流れてしまい、東洋大学には同大学を第一志望とする受験生ではなく、莫大な受験料だけが残るという可能性も懸念されています。
■受験生・保護者側の意見
肯定的な意見
- 年内に合格を確保できることで、受験スケジュールの効率化や精神的な負担軽減につながるという意見や、学力試験重視の選考方法であるため、実力のある受験生にとっては有利な制度であるという意見があります。
- 特に上位大学を目指す受験生にとっては、年内に併願校を確保できるメリットは大きく、一般選抜対策に集中できる点も評価されています。
- センター試験型の出題形式であるため、対策がしやすい点や、英語外部試験のスコアを利用できる点もメリットとして挙げられています。
- 年内に滑り止め大学に合格することで、気持ちに余裕を持って本命大学を受験できるという意見もあります。
- 年内に合格が決まれば、自動車学校やアルバイト、一人暮らしの準備など、新生活の準備に余裕を持って臨むことができます。
否定的な意見
- 高倍率であるため合格が難しいという意見や、入学金が無駄になる可能性があるという意見があります。
- 滑り止めとしての受験者が多いため、本当に東洋大学を第一志望とする受験生にとっては不利になる可能性を指摘する声もあります。
- 年内入試対策に時間が取られてしまい、他の入試対策に集中できないという懸念もあります。
■その他
- 東洋大学の基礎学力テストの出題傾向は、大学入試センター試験に似ているとされており、対策がしやすいと言われています。
- 試験は英語と国語、または英語と数学の2科目で行われ、英語については外部試験のスコアを利用することもできます。
- 合格発表は12月10日ですが、入学手続きは2段階に分かれており、最終手続きの期限は2月28日と遅めに設定されています。 このため、他大学の合否を確認してから入学するかどうかを決定することができます。
- 東洋大学の基礎学力テストは、年内入試の新たな選択肢として注目を集めており、今後、同様の入試方式を導入する大学が増える可能性があります。
まとめ:東洋大学の基礎学力テスト2025|出願条件は?合格者数・倍率は?
東洋大学の「学校推薦入試 基礎学力テスト型」の合格者数と倍率については、公式発表がないため断定的なことは言えません。しかし、複数のソースから、合格者数は募集定員の数倍、倍率は高倍率になることが予想されます。
受験生は、これらの情報を参考に、自身の状況や進路目標を考慮した上で、受験するかどうかを判断する必要があります。