宅建試験は、合格基準点が年度によって変動する相対評価であるため、事前に過去数年の合格基準点を参考にしながら、余裕を持った得点を目指して学習することが重要です。
2024年の宅地建物取引士(宅建)試験は下記のような日程・内容で行われました。
■宅地建物取引士(宅建)試験の日程・時間
令和6年度(2024年)の試験日が10月20日(日)
宅建試験は、毎年1回、10月の第3日曜日に実施されます。
試験時間は13:00~15:00です。 ただし、登録講習を修了した方の試験時間は13:10~15:00です。
〇試験当日の注意点
- 受験者は、試験開始時刻の30分前(登録講習修了者は20分前)までに着席する必要があります。
- 試験時間中の途中退出は認められていません。 途中退出した場合は棄権または不正受験とみなされ、採点されません。
〇例外的なケース
過去には、新型コロナウイルス感染症の対策として、試験会場の縮小が図られ、10月と12月の2回に分けられて実施されたケースがありました。 この場合、受験者はどちらの月で受験するかを選択することはできず、振り分け方法は公開されていませんでした。
宅地建物取引士(宅建)試験解答速報2024
2024年の宅地建物取引士(宅建)試験は下記のような手段で解答速報を知ることができます。
twitterのハッシュタグ「#宅地建物取引士(宅建)試験解答速報」
5ch
「資格の大原」と「LEC東京リーガルマインド」では宅地建物取引士(宅建)試験の解答速報は発表していないようです。
twitterのハッシュタグでは他にも「#宅地建物取引士(宅建)試験」や「#宅地建物取引士(宅建)解答速報」で解答が続々と投稿されるし、5ch掲示版にも解答がドンドン投稿されていきます。
最終的に完成度の高い解答速報が出来上がるスピードで言えば、例年だと5ch掲示版が最も速くなります。
宅地建物取引士(宅建)試験の合格基準は?
宅地建物取引士試験の合格基準は、絶対評価ではなく相対評価である点が重要なポイントです。 つまり、合格するために必要な点数が、試験の実施年度や受験者全体の成績によって変動します。
- 合格率調整: 試験の難易度や受験者層のレベルに応じて、合格者を一定の割合に調整するために合格基準点が設定されます。
- 目安: 過去の試験では、合格率が15%~17%で推移しており、合格基準点は50点満点中31~38点となっています。
- 約75%の正答率: 言い換えれば、約75%の問題に正解できれば、合格の可能性が高いと言えるでしょう。
過去の合格基準点
出典 に基づくと、過去10年間の合格基準点は以下の通りです。
実施年度 | 合格基準点 |
---|---|
令和5年度 | 36点 |
令和4年度 | 36点 |
令和3年度[12月] | 34点 |
令和3年度[10月] | 34点 |
令和2年度[12月] | 36点 |
令和2年度[10月] | 38点 |
令和元年度 | 35点 |
平成30年度 | 37点 |
平成29年度 | 35点 |
平成28年度 | 35点 |
合格基準点以外の注意点
- 科目ごとの足切り: 科目ごとの合格基準点は設定されていませんが、特定の科目で極端に低い得点の場合は、合格が難しくなる可能性があります。
- 5点免除: 宅建業に従事し、登録講習を修了した受験者は5問免除となり、合格基準点も5点分低くなります。 ただし、試験時間は10分短縮されるため注意が必要です。
宅地建物取引士(宅建)試験の合格率は?
宅地建物取引士試験の合格率は、概ね15%~17%で推移しており、毎年約20万人が受験し、約3~4万人が合格しています。
合格率の推移
過去10年間の合格率を以下の表に示します。
実施年度 | 申込者数(名) | 受験者数(名) | 合格者数(名) | 合格率 | 合格基準点 |
---|---|---|---|---|---|
令和5年度 | 289,096 | 233,276 | 40,025 | 17.2% | 36点 |
令和4年度 | 283,856 | 226,048 | 38,525 | 17.0% | 36点 |
令和3年度[12月] | 39,814 | 24,965 | 3,892 | 15.6% | 34点 |
令和3年度[10月] | 256,704 | 209,749 | 37,579 | 17.9% | 34点 |
令和2年度[12月] | 55,121 | 35,261 | 4,610 | 13.1% | 36点 |
令和2年度[10月] | 204,163 | 168,989 | 29,728 | 17.6% | 38点 |
令和元年度 | 276,019 | 220,797 | 37,481 | 17.0% | 35点 |
平成30年度 | 265,444 | 213,993 | 33,360 | 15.6% | 37点 |
平成29年度 | 258,511 | 209,354 | 32,644 | 15.6% | 35点 |
平成28年度 | 245,742 | 198,463 | 30,589 | 15.4% | 35点 |
平成27年度 | 243,199 | 194,926 | 30,028 | 15.4% | 31点 |
平成26年度 | 238,343 | 192,029 | 33,670 | 17.5% | 32点 |
宅地建物取引士(宅建)試験の試験内容
宅地建物取引士試験は、マークシート方式で行われ、全50問が出題されます。 試験時間は2時間で、記述式の問題はありません。 合格点は年度によって変動しますが、おおむね7割程度の正答率が目安となります。
試験科目
試験科目は大きく分けて以下の4科目です。
- 宅建業法 (20問)
- 不動産取引における重要事項の説明や免許の効力、クーリングオフなど、基礎的な問題が中心です。
- 50問中20問と、最も出題数の多い科目です。
- 基礎的な問題が多いため、しっかりと学習すれば得点源となる科目です。
- 権利関係 (14問)
- 民法を中心に、借地借家法、不動産登記法、区分所有法なども出題範囲です。
- 民法は条文数が多く、最新の判例知識も問われるため、学習には時間が必要です。
- 法令上の制限 (8問)
- 土地利用に関する制限を定めた法律から出題されます。
- 国土利用計画法、都市計画法、建築基準法、土地区画整理法、農地法、宅地造成等規制法などが出題範囲です。
- 専門用語が多く、理解しづらい部分もありますが、出題パターンは比較的安定しているため、過去問対策が有効です。
- 税・その他 (8問)
- 不動産に関する税金や、土地・建物の知識などが出題されます。
- 固定資産税、登録免許税などが出題範囲となります。
- 難易度が年度によって変動するため、対策が難しい科目です。
試験の難易度
宅建試験の合格率は約15~17%で推移しています。 これは、司法書士や行政書士などの他の国家資格と比較すると、合格率は高めです。 しかし、約7割の正答率が必要となるため、決して簡単な試験ではありません。
試験対策
- 過去問を徹底的に学習する: 過去問を繰り返し解くことで、出題傾向や時間配分を掴むことができます。
- 苦手科目を克服する: 法令上の制限や税・その他など、苦手意識を持ちやすい科目もしっかりと対策しておきましょう。
- 自分に合った学習方法を見つける: 独学、通信講座、通学講座など、様々な学習方法があります。自分に合った方法を選び、計画的に学習を進めましょう。
その他
- 宅建業に従事している方は、「登録講習」を受講することで、試験の一部(5問)が免除されます。 免除制度を利用した受験者の合格率は、一般受験者よりも高い傾向にあります。
- 宅建試験に関するより詳細な情報(試験の申し込み方法や最新の試験情報など)は、一般財団法人 不動産適正取引推進機構のウェブサイトなどを参照してください。これはソースには含まれていない情報なので、ご自身で確認されることをお勧めします。
宅地建物取引士(宅建)試験の難易度,受験生感想まとめ
宅地建物取引士試験は、毎年約20万人が受験する人気の国家資格ですが、合格率は約15~17%で推移しており、簡単ではありません。約75%の正答率で合格できる計算になりますが 、約6人に1人しか合格できない計算になります。
宅建試験の難易度が高い理由
- 広範囲な出題範囲: 宅建試験は、民法、宅建業法、法令上の制限、税金など、幅広い分野から出題されます。法律用語や概念に慣れていない人にとっては、特に難しいと感じられるでしょう。
- 深い理解が必要: 単純な暗記だけでは対応できない問題も多く出題されます。法律の条文や過去の判例を理解し、応用する力が必要です。
- 試験時間に対する問題量: 試験時間は2時間ですが、50問の問題を解かなければなりません。問題文をよく読み、正確に解答する必要があるため、時間配分が重要になります。
科目別の難易度と対策
- 権利関係: 民法を中心に、借地借家法、不動産登記法、区分所有法などが出題範囲となります。1000条を超える民法の条文すべてを暗記することは現実的ではないため、基本事項を理解し、過去問を繰り返し解くことで、出題傾向を掴むことが重要です。
- 宅建業法: 不動産取引に関する規制や消費者保護に関する法律です。出題数は多いですが、基礎的な問題が中心なので、テキストや過去問をしっかり学習すれば得点源にできる科目です。
- 法令上の制限: 都市計画法、建築基準法など、建物を建てる際の規制に関する法律です。専門用語が多く、理解しづらい科目ですが、出題パターンはある程度決まっているため、過去問を繰り返し解くことで得点力を高めることができます。
- 税・その他: 不動産に関する税金や、鑑定評価基準などが出題されます。税金は複雑で、苦手意識を持つ人も多いですが、出題範囲は限られているため、基本的な知識を習得すれば十分対応できます。
合格のためのポイント
- 計画的な学習: 試験範囲が広く、難易度も高いため、計画的に学習を進めることが重要です。
- 過去問演習: 過去問を繰り返し解くことで、出題傾向を掴み、時間配分を練習することができます。
- 弱点克服: 苦手科目や分野を克服するために、参考書や問題集を効果的に活用しましょう。
- 自分に合った学習方法: 独学、通信講座、通学講座など、自分に合った学習方法を選びましょう。