NHK大河ドラ「べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～」に出てきた「志津山の葛」について。
「べらぼう」は横浜流星が演じる蔦屋重三郎が、江戸のメディア王として駆け上がる波乱万丈な物語。
江戸時代中期を舞台に、版元・蔦屋重三郎が文化を創り出す姿を描く作品ですが、第3回に登場した蔦屋重三郎の本『一目千本』にある「志津山の葛」とは意味は？
志津山の葛とは意味は？べらぼう（大河ドラマ）
NHK大河ドラマ「べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～」では吉原の遊女、志津山が「志津山の葛」と「葛の花」に見立てられ手いました。
このことについて、以下のように意味を解説します。
志津山と葛の花の関連性
- ドラマ内で、蔦屋重三郎が初めて制作した本『一目千本』で、吉原の遊女たちが花に見立てて紹介されます。
- 志津山は、その中で「葛の花」として見立てられました。この見立ては、単に外見上の類似性だけでなく、彼女の性格や生き様と深く結びついています.
葛の花が持つ意味
- 生命力：葛は繁殖力が非常に強く、荒れた土地や痩せた土地でも旺盛に育ちます。この強い生命力は、志津山の勝気で負けず嫌いな性格と重ねられます。
- 適応力： 葛は蔓を伸ばし、他の木や支えに絡みついて成長します。この性質は、志津山がどんな環境にも適応し、したたかに生き抜く姿を象徴します。
- 複数の意味合い：葛の花言葉には「芯の強さ」「活力」「治癒」「根気」といった力強い意味がある一方で、「恋の溜息」といった儚い意味も含まれます。
- 髪との連想: 「葛(くず)」と「鬘(かずら)」の音が近いため、髪とのイメージ的な連想が生まれやすいとされます。遊女にとって髪は商売道具であり、「髪を切られる」ことは大きな意味を持つため、この連想は、志津山の艶やかさと、その後の危うさを対比させる効果があります。
- 蔓のイメージ：葛は蔓を伸ばしてあちこちに絡みつく性質があり、遊女が特定の客だけでなく、他の男にも手を出す様子を連想させます。
- 秋の花としてのはかなさ：葛の花は秋に咲くため、その美しさの中にある儚さも表しています。
ドラマ内での描写
- ドラマでは、志津山が他の遊女の噂話をする場面で、その遊女が他の客に馴染んだために髪を切られたという話が出てきます。
- このエピソードは、遊郭での噂話が娯楽として消費されていたこと、また、遊女の置かれた状況が不安定で儚いことを示唆しています。
- 志津山自身も、この噂話を面白おかしく語り、彼女の図太さや、勝ち気な性格を浮き彫りにしています。
- また、「葛」と「屑」の同音異義語を利用した言葉遊びや、「あれは葛ではなくただの屑だ」というようなセリフが劇中に登場する可能性も指摘されています。
- 『一目千本』では、遊女たちの個性を花に見立てることで、彼女たちの美しさだけでなく、それぞれの性格や生き様も際立たせています。志津山の場合は、その生命力と、したたかさを「葛」の花で表現しています.
「一目千本」という作品について
- 『一目千本』は、吉原の遊女たちを花に見立て、その美しさを表現した絵本です。
- この作品は、遊女を「花」に例えることで、彼女たちの容姿や個性を巧みに表現し、吉原の魅力を伝えています。
- また、遊女の心情や生活の裏側を、花の生態になぞらえて描いている点も特徴です。
- この作品は、単なる美人画集ではなく、吉原という場所の文化的な価値を高める役割も担っていました.
- 『一目千本』は、 「隠されているものを見たくなる人間の心理」 を利用しています。遊女の姿を直接描かず、花に例えることで、人々の興味を引きつけ、カリギュラ効果や心理的リアクタンスといった心理効果も期待されました。
このように、「志津山の葛」は、彼女のキャラクターを象徴するだけでなく、当時の文化や遊郭の状況、そして人間の心理までをも深く反映した、多層的な意味を持つ見立てであると言えるでしょう。
べらぼう（大河ドラマ）志津山の役は誰？東野絢香？
NHK大河ドラ「べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～」で志津山を演じているのは東野絢香さん。
経歴
- 東野絢香さんは、2019年からテレビドラマへの出演を開始し、舞台、ラジオドラマ、映画、CMなど、幅広い分野で活躍しています。
主な出演作品（テレビドラマ）
- 2019年: 『猪又進と8人の喪女?私の初めてもらってください?』第3話で神宮寺紫音役を演じました。
- 2020年:
- 『夜がどれほど暗くても』で岩田真帆役を演じました。
- 連続テレビ小説『おちょやん』では、岡田みつえ役を演じました。
- 2021年: 『じゃない方の彼女』で橋本彩菜役を演じました。
- 2022年:
- 『メンタル強め美女白川さん』で朝比奈林檎役を演じました。
- 『六本木クラス』第2話、第4話で佐伯瑠衣役を演じました。
- 『PICU 小児集中治療室』で林遥香役を演じました。
- 2023年:
- 『三千円の使いかた』第5話でれな役を演じました。
- 『CODE-願いの代償-』第1話、第5話で石原宏美役を演じました。
- 2024年:
- 『春になったら』第5話、第6話で白井美緒役を演じました。
- 『JKと六法全書』で森田あおい役を演じました。
- 『GO HOME?警視庁身元不明人相談室?』第3話で田中美江役を演じました。
- 『未来の私にブッかまされる!?』でブレーン役を演じます。
- 『民王R』第3話で早瀬夏菜子役を演じます。
- 2025年:
- 『アンサンブル』で星野藍役を演じます。
- 大河ドラマ『べらぼう?蔦重栄華乃夢噺?』で志津山役を演じます。
演技の特徴
- 東野絢香さんは、様々な役柄を演じ分けられる実力派女優として知られています。
- 志津山役では、花魁の華やかさだけでなく、内面に秘めた強さや複雑な感情を表現することが期待されます。
- ドラマの中では、志津山の勝ち気な性格と、葛の持つ生命力が重ねて描かれるでしょう。
その他
- 東野絢香さんは、舞台やラジオドラマ、映画、CMなど、多岐にわたる分野で活躍しています。
このように、東野絢香さんは、数々のドラマで主要な役を演じてきた実力のある女優です。「べらぼう」では、その演技力で志津山の複雑なキャラクターをどのように表現するのか注目されます。
べらぼう（大河ドラマ）志津山は実在？モデルは？
志津山（しづやま）は、NHK大河ドラマ「べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～」に登場する花魁ですが、史実の人物ではありません。
志津山の人物像
- 生命力と適応力： 葛の強い繁殖力に例えられ、どんな環境でも生き抜く強さを持つ女性として描かれています。
- 噂好きで図太い：ドラマ内では、他の遊女の噂話を面白おかしく語る場面があり、その図太さや勝ち気な性格が描かれます。
- 他の遊女との対比：『一目千本』では、他の遊女たちも花に見立てられており、それぞれの個性や生き様が表現されています。志津山の場合は、「葛の花」として、その生命力やしたたかさが際立っています。
- ドラマ独自の解釈：志津山は、実在の人物ではないため、ドラマの展開に合わせて、今後様々なエピソードが描かれる可能性があります。
このように、志津山はドラマオリジナルのキャラクターでありながら、その設定や人物像は、当時の遊郭の文化や遊女たちの生き様を反映したものとなっています。
