映画「「知らないカノジョ」について。
2021年に日本で公開されたフランス映画「ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから」を、現代日本を舞台に移してリメイクしたファンタジック・ラブストーリー
大学時代にお互いに一目惚れして結婚したリクとミナミ。小説家を目指していたリクは、ミナミのサポートもあって一躍人気ベストセラー作家になります。
一方、歌手になる夢がままならぬミナミは、毎日仕事ばかりで忙しいリクとのすれ違いの生活に孤独を感じていました。
そんなある日、リクの心ない一言がきっかけで二人は大喧嘩。翌朝リクが目を覚ますとミナミの姿はなく、なんと人気作家だったはずの自分は文芸誌の一編集部員になっており、街には自分とは知り合ってもいない天才シンガーソングライター〝前園ミナミ〟の姿と曲が溢れていました
「知らないカノジョ(映画)感想|ミナミの祖母の正体は?
映画「知らないカノジョ」について、映画マニアである私が、映画に出てくるミナミの祖母の正体、ミナミの祖母と中島健人さん演じる神林リクとの関係、そして映画を実際に見た人の感想を、熱い想いを込めて徹底的に解説します。
ミナミの祖母の正体について
映画「知らないカノジョ」におけるミナミの祖母、前園和江(演:風吹ジュン)は、単なるおばあちゃんという以上の、物語において非常に重要な役割を担っています。
彼女の存在は、映画のファンタジックな要素を象徴し、物語の核心に触れるキーパーソンと言えるでしょう。
和江は、ミナミにとって育ての親であり、温かく包容力のある存在として描かれています。
しかし、彼女の魅力はそれだけではありません。
映画を深く考察する人々の中には、和江が認知症を装っている魔法使いのような存在ではないか、と考える人もいるようです。
なぜ、そう思われるのでしょうか?それは、彼女の発する言葉にあります。
和江は、一見すると辻褄が合わないような、しかし、後になってリクが深く考えるきっかけとなる重要な言葉を口にするのです。
例えば、「戻るということは大切なモノを失ってしまうかもしれないのよ」というセリフ。
この言葉は、リクが元の世界に戻ることを渇望する中で、本当に大切なものとは何かを自問自答させるきっかけとなります。
和江の言葉は、物語のテーマである「愛とは何か」「本当に大切なものは何か」を観客に問いかける、重要な要素と言えるでしょう.
また、彼女の存在は、ファンタジー要素を現実世界に溶け込ませる役割も果たしていると考えられます。
認知症を患っているかのように見える一方で、核心をつく言葉を発する彼女は、現実と非現実の境界線を曖昧にし、観客を物語の世界へと深く引き込むのです。
個人的な解釈ですが、私も和江は単なるおばあちゃんではないと感じました。
彼女の穏やかな笑顔の奥には、すべてを見透かしているかのような、不思議な力が宿っているように見えます。
もしかしたら、彼女はパラレルワールドを繋ぐ存在なのかもしれません。
ミナミの祖母と神林リクとの関係
リクと和江の関係は、当初、ストーカーと被害者家族という、最悪の形で始まります。
パラレルワールドに迷い込んだリクは、ミナミとの関係を取り戻そうと必死になります。
しかし、ミナミが自分のことを全く知らないため、彼は強引な手段に出てしまうのです。
その一つが、アポなしで和江のいる老人ホームを訪問するという行為でした。
この行動が、ミナミにストーカーだと誤解される原因となってしまいます。
しかし、和江はリクに対して、不思議なほど好意的です。
認知症であるにも関わらず、リクのことをしっかりと認識しているようなそぶりを見せ、彼に温かい言葉をかけます。
なぜ、和江はリクに優しく接するのでしょうか?それは、彼女がリクとミナミの未来を見通しているからかもしれません。
彼女は、リクがミナミにとってかけがえのない存在になることを知っているからこそ、彼を受け入れ、支えようとするのです。
和江は、リクにとって、道しるべのような存在と言えるでしょう。
彼女の言葉は、リクが自分の過ちに気づき、本当に大切なものを見つけるためのヒントとなります。
また、彼女は、リクにミナミとの繋がりを再び築くチャンスを与えます。
老人ホームでの出会いがきっかけとなり、ミナミはリクの取材を受けることを決意するのです。
リクと和江の関係は、単なるストーカーと被害者家族という関係を超え、運命的な繋がりへと変化していきます。
和江は、リクにとって、ミナミとの愛を取り戻すための、そして、人間として成長するための、重要な役割を担っているのです。
映画「知らないカノジョ」を見た人の感想
映画「知らないカノジョ」は、観客に様々な感情と考察を呼び起こす作品のようです。
多くの人が、愛、運命、そして「本当に大切なものとは何か」というテーマについて深く考えさせられた、と語っています.
映画を見た人の感想をまとめると、以下のようになります。
- 感動的なストーリー:
多くの人が、映画のストーリーに感動し、涙したと述べています。
特に、リクとミナミがすれ違いながらも、再び愛を育んでいく姿に心を打たれた、という意見が多く見られました。 - 美しい映像と音楽:
三木孝浩監督ならではの映像美、そして、miletさんが歌う主題歌「I still」が、映画の世界観をより一層引き立てている、という声が多くありました。
特に、miletさんの歌唱シーンは、映画館の大きなスクリーンと良い音響で見る価値がある、という意見が多くありました。 - キャストの演技:
中島健人さんの等身大の演技、そして、miletさんの映画初出演とは思えない自然な演技を絶賛する声が多くありました。
また、桐谷健太さん、風吹ジュンさんといった実力派俳優たちの演技も、物語に深みを与えている、と評価されていました。 - 普遍的なテーマ:
映画が描く「もしも、あの時違う選択をしていたら…」というテーマは、誰もが一度は抱くであろう想いを刺激する、という意見が多くありました。
また、「今、隣にいる大切な人との出会いは奇跡であり、その愛を育むことの尊さ」を再認識できた、という感想も多く見られました。
一方で、映画に対して厳しい意見もありました。
ストーリーが「ありがち」である、展開が雑に感じられる、ご都合主義的な展開がある、といった意見も見られました.
また、パラレルワールドの設定を活かしきれていない、という指摘もありました。
しかし、全体的には、映画「知らないカノジョ」は、多くの観客に感動と温かい気持ちを与えた作品と言えるでしょう。
特に、大切な人と一緒に見に行きたい、大切な人に感謝を伝えたい、と思わせる作品である、という意見が多くありました.
まとめ:「知らないカノジョ(映画)感想|ミナミの祖母の正体は?リク(中島健人/ケンティ)との関係は?
個人的には、この映画は、「大切なもの」を見つめ直す良い機会を与えてくれる作品だと感じました。
日々の忙しさに追われ、忘れかけていた大切な人への感謝の気持ち、そして、自分自身の夢を改めて思い出すきっかけになるかもしれません。
ぜひ、あなたも映画館で「知らないカノジョ」の世界を体験してみてください。