瀬戸内海の無人島に現れた巨大な「人の顔」のような地形について。
1月29日放送のフジテレビ番組「世界の何だコレ!?ミステリーSP」で紹介された無人島の人の横顔はどこの島?
瀬戸内海の無人島の人の横顔はどこ?
■【衝撃!ミステリー】瀬戸内海の無人島に眠る巨大な「人の顔」の謎を徹底解剖!場所は?正体は?なぜそこに?
皆さん、こんにちは!先日、フジテレビで放送された「世界の何だコレ!?ミステリーSP」はご覧になりましたか?
瀬戸内海に浮かぶ無人島に、突如現れた巨大な「人の顔」のようなもの。あの衝撃的な光景、忘れられないですよね!私もテレビの前で「ええっ!?」と声を出して驚いてしまいました(笑)。一体あれは何なのか? どうしてあんな場所に? 気になって眠れない…とまでは言いませんが(笑)、いてもたってもいられず、徹底的に調べてみました! 今回は、皆さんと一緒に、このミステリーの謎を解き明かしていきたいと思います!
「人の顔」はどこにある島?
まず、あの巨大な「人の顔」がある場所ですが、香川県香川郡直島町(かがわけんかがわぐんなおしまちょう)に属する牛ヶ首島(うしがくびじま)という、瀬戸内海に浮かぶ小さな無人島なんです。位置的には、岡山県玉野市(たまのし)の沖合にあり、香川県の直島諸島の北端に位置しています。瀬戸内海といえば、穏やかな海と美しい島々の風景を思い浮かべますが、この牛ヶ首島には、どこか神秘的な雰囲気が漂っています。
瀬戸内海の無人島の人の横顔の正体は牛ヶ首島の涅槃像?
■巨大な「人の顔」の正体は?自然のもの?それとも人工物?
そして、気になる巨大な「人の顔」の正体ですが、これは自然にできたものではなく、なんと人工的に作られた巨大な仏像の一部なんです!その正体は日蓮上人涅槃像(にちれんしょうにんねはんぞう)という、仏教の開祖である日蓮聖人の涅槃像。涅槃像とは、お釈迦様が亡くなられた時の姿を表した仏像で、横たわった姿が特徴です。
なぜ無人島に巨大な涅槃像が?その背景にある壮大な計画
そもそも、なぜこんな無人島に、こんな巨大な涅槃像が作られることになったのでしょうか?それには、深い歴史と壮大な計画があったんです。
時は遡り、大正時代(1912年頃)のこと。山陽新報(さんようしんぽう)(現在の山陽新聞)の創始者で、この牛ヶ首島の所有者でもあった西尾吉太郎(にしおきちたろう)という実業家が、若くして亡くなった娘さんの供養のために、日蓮宗の信者による一大聖園をこの島に造ろうと計画しました。
具体的には、全国の日蓮宗の信者から寄付金を集め、島を整備し、公会堂や巨大な日蓮上人涅槃像を建設するという、とても壮大な計画だったようです。この計画には、当時の海軍大将や陸軍大将といった名士たちも賛同し、東郷平八郎元帥も起工式に軍艦で島にやってきたほどの大事業だったそうです。
しかし、第一次世界大戦や関東大震災、満州事変といった歴史的な出来事が相次ぎ、資金集めが困難になり、工事は中断せざるを得なくなってしまいました。
計画再始動!しかし…未完成のまま
そして、約40年後の1955年頃(昭和30年頃)、この計画が再び動き出すことになります。西尾吉太郎さんの遺志を継いだ義理の孫である佐藤恒太(さとうこうた)という人物が、涅槃像の再建に乗り出したのです。
この時、玉野で石材業を営んでいた松下与一(まつしたよいち)という石工が、少年時代に見た起工式の感激を忘れられず、自ら涅槃像を完成させることを決意しました。なんと、真言宗から日蓮宗に改宗までしたそうです。松下与一さんは、一人で無償で石仏づくりを続け、人々から「いま禅海(ぜんかい)」と呼ばれていたそうです。
松下与一さんは、約10年の歳月をかけて、涅槃像の顔の部分の約80%を完成させました。その顔の長さは約10m、高さも6mもあるという巨大なものです。しかし、1977年、松下与一さんが作業中に事故で怪我をしてしまい、佐藤恒太さんから作業中止命令が出され、涅槃像は未完成のまま現在に至っています。完成していれば、全長75mにもなる予定だったそうです。
## 瀬戸内海の無人島の人の横顔・牛ヶ首島の名前の由来
ちなみに、この牛ヶ首島という名前の由来も興味深いものがあります。戦国時代、この島を拠点としていた直島水軍の高原家(たかはらけ)が、「牛頭大王神(ごずだいおうしん)」の幟旗(のぼりはた)を船の舳先(へさき)に立てて戦ったことから、「牛が首」と呼ばれるようになったと伝えられています。
現在の牛ヶ首島
現在、牛ヶ首島には定住者はいません。1990年頃から人が島を離れ始め、2014年には完全に無人島になったそうです。しかし、島には、かつて人が暮らしていた形跡が残っており、天満堂という神社や、立派な御輿、塩田の跡、廃屋などが点在しています。
現在は、キャンプや冒険体験の場として利用されており、瀬戸内海の自然を満喫できる場所として注目されています。特に、島北部に横たわる巨大な涅槃像は、訪れる人々を魅了する存在です。
牛ヶ首島へのアクセスは?
牛ヶ首島へは、岡山県の宇野港(うのこう)や香川県の高松港(たかまつこう)からチャーター船でアクセスできます。所要時間は約10分程度です。ただし、島内にはトイレや水道などの設備がないため、食料や水は必ず持参する必要があります。また、専門ガイドの同行が推奨されています。
まとめ:瀬戸内海の無人島の人の横顔はどこ?正体は牛ヶ首島の涅槃像?
いかがでしたでしょうか?
テレビで見たときは、ただただ不思議な光景だと思っていた巨大な「人の顔」の正体は、人々の熱い想いと、歴史の波に翻弄された壮大な計画の残骸でした。未完成のまま残された涅槃像は、まるで時が止まってしまったかのように、今も静かに島を見守っています。
このミステリーを解き明かすことで、私は、牛ヶ首島の歴史と人々の想いに、深く心を動かされました。皆さんも、機会があればぜひ牛ヶ首島を訪れて、その目で巨大な涅槃像を見つめ、歴史のロマンを感じてみてください。きっと、忘れられない体験になるはずです!
それでは、また次回のブログでお会いしましょう!