プレミア12になぜチェコ代表が出ていない?
2024年11月に侍ジャパンとチェコ代表が対戦しましたが、WBSCプレミア12に向けた強化試合でした。
なぜチェコ代表がプレミア12に出ていないんでしょうか?
プレミア12|なぜチェコ代表が出ていない?理由は?
チェコ代表がプレミア12に出場していない理由は、WBSC世界ランキングで上位12位に入っていないからです。
プレミア12は、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催する国際野球大会で、世界ランキング上位12の国と地域のみが出場できます。
WBSC世界ランキングは、12歳以下から成人までの各世代の代表チームが国際大会で獲得したポイントに基づいて算出されます。 つまり、プレミア12は「国全体の野球力」を競う大会と言えるでしょう。
プレミア12|チェコ代表が出場の可能性は?
チェコは、2023年12月末時点のランキングで14位であったため、今大会の出場資格を満たしていません。 しかし、2024年11月時点では15位に上昇しています。
今後のプレミア12では、出場チーム数の拡大が検討されており、一部報道では、次回開催予定の2027年の大会から上位16の国と地域が出場可能になる可能性があるとされています。 大会名称も「プレミア16」に変更されるという噂もあります。 もしこれが実現すれば、チェコも出場できる可能性が出てきます。
チェコは、プレミア12の本大会には出場できませんでしたが、日本代表チーム(侍ジャパン)の強化試合の対戦相手として招待されました。 これは、日本が試合感覚を養い、勝利することで良い流れで大会に臨むためと考えられます。 また、チェコにとっても、世界ランク1位の日本と対戦することで、貴重な経験を積むことができるというメリットがあります。
プレミア12|チェコ代表と侍ジャパンの強化試合内容
2024年11月9日と10日に、侍ジャパン(日本代表野球チーム)は、プレミア12に向けた強化試合としてチェコ代表と2試合対戦し、2連勝しました。 これは、チェコ代表がプレミア12に出場しないにもかかわらず、侍ジャパンの強化試合のために来日してくれたものです。
第1試合(11月9日)
侍ジャパンの初戦は、バンテリンドーム ナゴヤで行われ、2-1で勝利しました。
- 試合は、チェコ代表が2回表に先制点を挙げ、リードを奪う展開で始まりました。
- しかし、3回裏に小園海斗選手が同点タイムリー内野安打を放ち、試合を振り出しに戻しました。
- 6回裏には栗原陵矢選手の犠飛で勝ち越しに成功し、そのまま逃げ切りました。
- 小園選手は4打数4安打1打点の活躍でエキサイティングプレイヤーに選ばれました。
第2試合(11月10日)
2試合目は、9-0で侍ジャパンが圧勝しました。
- 1回裏に、4番に抜擢された森下翔太選手が、左翼席へ先制2ランホームランを放ちました。
- 7回裏には、辰己涼介選手が右中間へ3ランホームランを放つなど、打線が爆発しました。
- 森下選手は前日の試合を含め、2試合とも好調を維持しました。
- 井端監督は、森下選手を4番で起用し続ける可能性を示唆しました。
- チェコ代表は、初回に2点を先制されたものの、その後は6回まで侍ジャパン打線を1安打に抑えるなど、健闘しました。
- 特に、2番手投手のミハエル・セナイ投手は、4回1安打無失点と好投し、井端監督から称賛されました。
- 試合後、チェコ野球協会は公式Xで、侍ジャパンとの対戦に感謝し、プレミア12の連覇を激励するメッセージを日本語で投稿しました。
チェコ代表の日本野球への関心
チェコ代表のパベル・ハジム監督は、2006年のWBCを日本で観戦して以来、日本の野球に強い関心を持っており、今回の強化試合を「天からの贈り物」と表現しています。 ハジム監督は、日本の野球から「改善」の精神を学び、自国の野球育成にも取り入れているそうです。
また、チェコ代表は、試合後、日本の野球用具店に連日訪れ、用具を熱心に見て回っていたというエピソードもあります。 彼らにとって、今回の日本遠征は、野球の技術だけでなく、日本の野球文化に触れる貴重な機会にもなったようです。
プレミア12とWBCの違い
プレミア12とWBCはどちらも野球の国際大会ですが、主催団体、大会の目的、参加資格、開催時期、メジャーリーガーの参加率、注目度などに違いがあります。
■主催団体と大会の目的
- WBC: アメリカのMLB機構とMLB選手会が主催しています。 主な目的はMLBのグローバル化と野球の魅力を世界に広めることです。
- プレミア12: WBSC(世界野球ソフトボール連盟)が主催しています。 野球・ソフトボールの魅力を世界に広めること、ソフトボールの普及、そして野球・ソフトボールのオリンピック競技復帰を目的としています。
■参加資格
- WBC: 前回大会出場国と予選を勝ち抜いた国、計20の国と地域が参加します。
- プレミア12: WBSC世界ランキング上位12の国と地域が招待され参加します。 WBSC世界ランキングは、12歳以下から成人までの各世代の代表チームが国際大会で獲得したポイントに基づいて算出されます。 つまり、プレミア12は「国全体の野球力」を競う大会と言えるでしょう。
■開催時期とメジャーリーガーの参加
- WBC: 4年に1度、春に開催されます。 MLBのシーズン前に開催されるため、メジャーリーガーの参加率が高いのが特徴です。
- プレミア12: 4年に1度、秋に開催されます。 MLBシーズン終了直後に行われるため、メジャーリーガーの参加は難しい状況です。 選手の疲労や怪我が懸念されるほか、ワールドシリーズ出場などの影響もあるため、多くのメジャーリーガーはプレミア12への出場を見送ります。 さらに、プレミア12はMLBの公式大会ではないため、MLB球団が選手の出場を制限する可能性もあります。
■大会形式
- WBC: 予選ラウンド、プールラウンド、決勝トーナメントという形式で行われます。
- プレミア12: 第3回大会までは、オープニングラウンドで2つのグループに分かれて総当たり戦を行い、各グループ上位2チームがスーパーラウンドに進出します。スーパーラウンドでも総当たり戦を行い、上位2チームが決勝戦、下位2チームが3位決定戦に進みます。 第4回大会からは、出場チーム数が16に拡大され、試合形式も変更される予定です。
■注目度
- WBC: メジャーリーガーの参加やメディアの注目度も高く、国際的に非常に注目されています。 アメリカやドミニカ共和国、プエルトリコなど野球が盛んな国では、WBCはオリンピック並みの国際イベントとして扱われています。
- プレミア12: WBCほどの国際的な注目度はありませんが、アジアや中南米など野球が盛んな地域では大きな関心を集めています。 特に日本や韓国では、プレミア12の試合が大々的に報道されます。
日本代表(侍ジャパン)にとっての重要性
侍ジャパンは、WBCで3回(2006年、2009年、2023年)、プレミア12で1回(2019年)優勝しています。 どちらも世界一を目指す侍ジャパンにとって重要な大会ですが、特にWBCは、メジャーリーガーが多く参加する大会であるため、世界一奪還を目指す侍ジャパンにとって重要な大会です。 プレミア12は、若手選手が多く出場する傾向があり、将来の侍ジャパンを担う選手たちにとって貴重な経験を積む場となっています。
プレミア12の将来
WBSCはプレミア12を「プロ主体の大会」と位置付けており、将来的にはメジャーリーガーの参加が増える可能性もあります。 また、プレミア12は将来的に16チームから28チーム程度に拡大する構想があります。
まとめ:プレミア12|なぜチェコ代表が出ていない?理由は?
2024年のプレミア12にチェコ代表はWBSC世界ランキングで上位12位に入っていなかったため出場していませんでしたが強化試合は2試合とも日本で開催され、侍ジャパンが勝利しました。
試合後、チェコ野球協会は、公式X(旧Twitter)で侍ジャパンへの感謝と大会連覇への激励のメッセージを日本語で投稿しました。
チェコは、野球が盛んな国ではありませんが、WBCやプレミア12などの国際大会を通じて、着実に力をつけてきています。 特に、2023年のWBCでは、初出場ながら1勝を挙げ、世界にその存在を知らしめました。
今後、チェコが世界ランキングをさらに上げ、プレミア12の本大会に出場する日が来るかもしれません。