映画「ハウルの動く城」のソフィーは母親について
「ハウルの動く城」は呪われた少女と魔法使いの、戦争と愛を描いた壮大なファンタジー。
心優しい魔法使いハウルと、90歳の老婆に変えられた少女ソフィーの冒険と恋物語ですが、ソフィーは母親・妹ベティとなぜ似てないんでしょうか?
ソフィーの母親が会いにきたあと「言われたとおりにやったわよ」と言った理由は?
ハウルの動く城wiki考察|ソフィーは母親・妹ベティとなぜ似てない?
映画「ハウルの動く城」でソフィーと母親・妹ベティは、外見が似ていないように見えますね。
これは、ソフィーの家族構成が原作小説から変更されていることが理由の一つと考えられます。
原作小説では、ソフィーには血の繋がりのない義理の母親ファニーと、腹違いの妹たちがいます。
- ソフィーと次女レティーは、赤銅色の髪色で父親似。
- 三女マーサは、金髪でファニー似。
と原作では明確に描写されています。
しかし、映画版では、三女マーサの設定がなくなり、次女ベティが金髪でファニー似という設定に変更されています。
この変更により、映画版では、ソフィーと母親、妹ベティは血縁関係が曖昧になっています。
- ソフィーは赤銅色の髪で、父親似。
- 母親とベティは金髪。
という描写から、観客は、ソフィーと母親、ベティが血縁関係にあるのか疑問を抱くように仕組まれていると考えられています。
また、映画版では、ソフィーの母親は、再婚相手を人質にとられ、サリマンの命令でソフィーに近づくという設定が加えられています。
このように、原作小説から映画版への変更、そして映画版独自の追加設定により、ソフィーと母親・妹ベティは血縁関係が曖昧になり、外見も似ていないように描かれていると考えられます。
宮崎監督は、血縁関係にとらわれず、「愛」によって結ばれる家族を描きたかったのではないでしょうか。
ソフィーは、血の繋がりのないハウルやカルシファー、マルクルと疑似家族を形成し、真の「愛」を見つけていきます。
「ハウルの動く城」は、血縁を超えた「愛」の大切さを描いた作品とも言えるでしょう。
ハウルの動く城wiki考察|ソフィーの母親は仲直りに来た?
ソフィーが母親が来た理由を仲直りだと考えたのは、ソフィー自身の思い込みからきている可能性が高いです。
まず、ソフィーと母親の関係を整理してみましょう。
- ソフィーは母親とは血が繋がっていない。
- ソフィーと母親はあまり仲が良くない。
- 母親はソフィーの継母であり、ソフィーの実の父親が亡くなった後、再婚した相手。
- 母親はソフィーよりもかなり若く、派手好きでおしゃれな性格。
- ソフィーは母親の再婚後も、実家の帽子屋で働いていたが、母親との関係はギクシャクしていた。
- ソフィーは荒地の魔女の呪いで老婆の姿になってしまい、家出同然にハウルの城で暮らすことになった。
これらの情報から、ソフィーと母親は、もともと良好な関係ではなかったことがわかります。
また、母親がソフィーを訪ねてきたのは、サリマンの命令によるものでした。
- サリマンは、ソフィーの義母を利用して、ハウルに関する情報を得ようとしていた。
- 母親は、再婚相手を人質に取られており、サリマンに逆らうことができず、ソフィーの元に「覗き虫」を仕込んだ巾着袋を置いていくように指示された。
このことから、母親の訪問はソフィーと仲直りするためではなく、サリマンの策略だったと言えるでしょう。
ソフィーは、母親が自分のことを心配して訪ねてきたと都合よく解釈したかったのかもしれません。
しかし実際には、母親はサリマンに利用されており、ソフィー自身もその策略に巻き込まれてしまったのです。
ハウルの動く城wiki考察|ソフィーの母親「言われたとおりにやった」とは?
ソフィーの母親が「言われた通りにやった」と言ったのは、魔法使いサリマンの命令に従ってソフィーのいるハウルの動く城に「覗き虫」を仕掛けたことを指しています。
? ソフィーの母親は、再婚相手を人質に取られ、サリマンに脅されていました。
? サリマンは、ソフィーの母親に「覗き虫」を入れた巾着袋をソフィーの元へ置いてくるように指示しました。
? 母親は、サリマンの命令に従わざるを得ず、ソフィーに会いに来た際に「覗き虫」を仕込みました。
? その後、母親は「言われた通りにやった」「夫の元に返して」とサリマンの手下に言い、任務を完了したことを報告しました。
ソフィーの母親は、娘を危険に巻き込む行為だと知りながらも、サリマンの脅迫に屈し、命令に従わざるを得なかったのです。
母親はソフィーに危害を加えるつもりはありませんでしたが、サリマンの策略に利用されてしまったことを「ごめんねソフィー」という言葉で謝罪しました。