進撃の巨人のガビについて。
ガビは幼馴染のファルコを想い、戦士を目指す少女。
故郷と仲間を守るため、勇敢に戦うエルディア人の少女戦士ですが、ガビがうざい・許せないと言われる理由は？
最後はどうなる？死亡？
進撃の巨人ネタバレ考察｜ガビはうざい・許せない理由は？
進撃の巨人のガビ・ブラウンは、作品の中でも特に賛否が分かれるキャラクターの一人です。
多くのファンから愛される一方で、「うざい」「許せない」といった否定的な意見も少なくありません。
ここでは、進撃の巨人ファンとしての視点から、ガビがそのような反応を受ける理由を、彼女の行動や言動、そして物語の構造などを踏まえて詳しく解説していきます。
サシャを殺害したという衝撃
まず、ガビに対する否定的な感情の根底にあるのは、彼女が人気キャラクターであるサシャ・ブラウスを殺害したという事実です。サシャは、その明るい性格とコミカルな言動で多くのファンに愛されていました。 そのサシャを、物語の重要な局面で、しかも非常に残酷な方法で殺害したガビに対して、強い怒りや悲しみを抱くファンは少なくありませんでした。
洗脳された言動と行動
ガビは「パラディ島の悪魔」というプロパガンダを信じ込み、エルディア人でありながらマーレのために戦うことを選択しました。 そして、その歪んだ正義感から、パラディ島の人々を悪魔とみなし、攻撃することを厭いませんでした。 特に、レベリオ収容区襲撃の際には、多くの罪のない人々が犠牲になったにもかかわらず、自らの行為を正当化し、むしろ誇らしげに語る姿は、多くのファンの反感を買いました。
主人公であるエレンとの類似性
皮肉なことに、ガビの言動や行動は、初期のエレンと非常に似ています。 エレンもまた、幼い頃に母親を巨人に殺された経験から、巨人に激しい憎しみを抱き、パラディ島を守るためには手段を選ばないという一面を見せていました。 しかし、物語が進むにつれて、エレンは巨人の真実を知り、その考えを徐々に変化させていきました。 一方、ガビはパラディ島に渡るまでは、マーレの教育によって植え付けられた偏見にとらわれ続け、自らの行動を省みることはありませんでした。 このようなガビの姿は、過去のエレンを彷彿とさせ、ある種の嫌悪感を抱かせる要因になったと考えられます。
物語の構造と視聴者の感情移入
進撃の巨人は、読者や視聴者をパラディ島の視点に引き込み、感情移入させるように作られています。 物語の序盤では、読者もエレンたちと同様に、巨人を恐ろしい敵と認識し、彼らに立ち向かう調査兵団を応援していました。 しかし、物語が進むにつれて、巨人の真実が明らかになり、読者はパラディ島の人々が置かれた過酷な状況や、彼らが抱える苦悩を理解するようになります。 そのような中で、パラディ島を一方的に「悪魔」と決めつけ、攻撃してくるガビの存在は、読者の感情移入を阻害する要因となり、反感や嫌悪感を増幅させたと考えられます。
ガビの成長と変化
しかし、ガビはパラディ島で様々な経験を積み、自らの過ちに気づき、成長していきます。 特に、サシャの家族との交流や、カヤとの和解を通して、彼女は「パラディ島の悪魔」というプロパガンダが虚構であったこと、そしてパラディ島の人々も自分たちと同じように苦しみ、悲しみを抱えていることを理解するようになります。 そして最終的には、パラディ島の人々と和解し、共に戦う道を選びます。 このようなガビの成長と変化は、彼女に対する否定的な感情を和らげる要素となり、物語全体に深みを与えています。
ガビは、物語の中で重要な役割を担う複雑なキャラクターです。 彼女に対する感情は、物語の展開や読者自身の価値観によって大きく変わるでしょう。 しかし、彼女の存在は、戦争の悲惨さや、憎しみの連鎖の虚しさ、そして和解と許しの重要性を浮き彫りにする上で、欠かせないものであったと言えるでしょう。
進撃の巨人ネタバレ考察｜ガビは最後はどうなる？死亡？
■ガビの最後：死亡？それとも生存？
ガビは最終的に死亡せずに生き残り、パラディ島の人々と和解し、共闘する道を選びます。
物語終盤では、ガビはパラディ島で様々な経験を通して大きく成長し、変化します。
- サシャを殺害したことに対する罪悪感や、サシャの家族との交流を通して、彼女は自らの行いを深く反省し、「パラディ島の悪魔」というプロパガンダが虚構であったことを理解します。
- カヤとの和解を通して、憎しみの連鎖を断ち切り、真の友情を育みます。
- 地鳴らし発動後は、パラディ島の人々と共に巨人に立ち向かい、勇敢に戦います。
これらの経験を通して、ガビは「戦士」でも「兵士」でもない、一人の人間として成長し、パラディ島の人々とも真の信頼関係を築きます。
最終決戦後、ガビがその後どのように過ごしたかは明確に描かれていませんが、少なくとも死亡したという描写はありません。 彼女はファルコと共に、新しい時代を生き抜いていくと考えられます。
ミカサとジャンの結婚が示唆されるシーン では、ガビらしき人物が描かれているという意見もありますが、明確な描写はなく、断定はできません。
最終話で描かれるパラディ島の未来 は、再び戦争が勃発し、破壊されているという衝撃的なものでした。 ガビがその後も生き延び、この戦争に巻き込まれたのか、それとも平和な世界を生きることができたのかは、読者の想像に委ねられています。
進撃の巨人ネタバレ考察｜ガビの人物相関図
ガビ・ブラウンは、マーレの戦士候補生として、幼い頃から「パラディ島の悪魔」というプロパガンダを信じて育ちました。そのため、当初はパラディ島の人々に対して強い憎しみを抱いていました。しかし、物語が進むにつれて、パラディ島の人々と出会い、交流することで、彼女の考えは大きく変化していきます。
ここでは、ガビを中心とした主要な人物との関係性と、その変化について詳しく説明します。
■家族
- ライナー・ブラウン（いとこ）: ガビはライナーを尊敬する兄のように慕っており、彼のように強い戦士になることを夢見ています。ライナーはガビにとって憧れの存在であり、彼の言葉や行動はガビに大きな影響を与えます。しかし、ライナーがパラディ島での経験から精神的に不安定な状態に陥り、苦悩する姿を見ることで、ガビは戦争の残酷さを改めて認識し始めます。
- カリナ・ブラウン（ライナーの母 / 叔母）: ガビはカリナからも深い愛情を受けて育ちました。カリナはガビにとって母親的な存在であり、常に彼女を支え、励ましてくれます。
■マーレの戦士候補生
- ファルコ・グライス（幼馴染 / 想い人）: ガビとファルコは幼馴染であり、共にマーレの戦士候補生として厳しい訓練に励んでいます。ガビはファルコの優しさと正義感に惹かれ、彼に対して特別な感情を抱いています。ファルコはガビの頑固さを心配しつつも、彼女を支え、理解しようと努めます。
- コルト・グライス（ファルコの兄）: コルトはガビにとって兄のような存在であり、戦士候補生としての彼女を指導し、助言を与えてくれます。
- ウド、ゾフィア（訓練仲間）: ガビはウドとゾフィアとも訓練仲間として友情を育みます。しかし、レベリオ収容区襲撃の際に、二人はエレンによって殺害されてしまいます。この出来事が、ガビのパラディ島への憎しみをさらに増幅させることになります。
■パラディ島の人々
- サシャ・ブラウス（殺害した相手）: ガビはレベリオ収容区襲撃の際に、飛行船に乗り込んできたサシャを射殺します。当初、ガビはサシャを「パラディ島の悪魔」の一人として認識しており、殺害に罪悪感は抱いていませんでした。しかし、パラディ島に渡り、サシャの家族と出会い、彼女の温かさに触れることで、ガビは自らの行為を深く後悔するようになります。
- カヤ（ブラウス家の養女）: カヤは4年前に巨人に襲われ、サシャに命を救われた少女です。ガビはカヤと出会い、交流することで、パラディ島の人々が「悪魔」ではなく、自分たちと同じ「人間」であることを理解し始めます。当初、カヤはガビをサシャを殺した仇として憎んでいましたが、ガビが自らの過ちを認め、カヤの命を救ったことで、二人は和解します。
- エレン・イェーガー（敵対 / 後に共闘）: ガビは当初、エレンを「パラディ島の悪魔」の首謀者として憎んでいました。しかし、地鳴らし発動後、エレンを止めるために、パラディ島の人々と共闘することになります。
■その他
- ジーク・イェーガー: ガビはジークを「エルディア人の救世主」として尊敬していました。しかし、ジークがパラディ島に裏切り、安楽死計画を進めていることを知り、失望します。
- マーレの戦士: ガビはマーレの戦士たちを目標としており、彼らと共に戦うことを夢見ていました。
- マガト隊長: ガビはマガト隊長を厳しいながらも尊敬できる指導者として慕っていました。
ガビは、これらの登場人物との関係性を通して、「パラディ島の悪魔」という偏見を克服し、真の人間性に目覚めていきます。そして、憎しみと復讐の連鎖を断ち切り、和解と共存の道を歩み始めるのです。
ガビを中心とした人物相関図は、進撃の巨人という物語が描く戦争の悲劇と、人間の心の葛藤、そして希望を理解する上で非常に重要な要素と言えるでしょう。
