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cocoon ~ある夏の少女たちより~ネタバレ考察|サンの最後のセリフの意味は?

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NHKで放送されて話題になったアニメ「cocoon ~ある夏の少女たちより~」、皆さんもうご覧になりましたか。

今日マチ子さんの漫画が原作で、戦時中の沖縄、学徒隊の少女たちを描いた作品です。

静かで力強い描写に、心を掴まれた方も多いと思います。

特に、主人公のサンが最後に口にするセリフが、強い印象を残します。
「繭が壊れて、私は羽化した。
羽があっても飛ぶことは出来ない。
だから….生きていくことにした。」。
この言葉にどんな意味が込められているのか、胸に残って考えさせられますよね。

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「cocoon ~ある夏の少女たちより~」サンの胸に迫る最後のセリフを読み解く。

私なりにこのセリフを読み解いてみると、「繭が壊れて、私は羽化した」という部分は、サンの親友であるマユが亡くなったこと、そしてそれを経てサンが現実を直視したことに重なるように感じます。
少女時代の終わりのメタファーでもあるでしょう。
過酷すぎる現実の中で、サンたちは「想像の繭」を吐き出して、その中に守られているような感覚で正気を保とうとしていました。
マユが提案したおまじないのようなものですね。

でも、マユを失ったことで、その「繭」が壊れてしまった。
もう少女のままでいられない、大人にならざるを得ない現実に放り出された、そんな風に受け取れます。

「羽があっても飛ぶことは出来ない」という言葉には、蚕(かいこ)の特性が深く関わっています。
蚕は絹糸を作るために品種改良が進み、成虫である蚕蛾になっても、もう飛ぶことができないんです。
自由を奪われ、自身の力だけでは生きていけない存在。
それは、戦争という巨大な力によって、自由も日常も奪われてしまった少女たちの姿と重なります。
あるいは、大人になったからといって、すぐに自由に羽ばたけるわけではない、という現実の厳しさを示唆しているのかもしれませんね。

そして、「だから….生きていくことにした。」。
これほど絶望的な状況下で、死を選ぶという選択肢もあったかもしれません。
しかし、サンは死を選ばず、生きることを決意します。
養蚕で一部の蚕は、次のサイクル、つまり未来のために生かされるように。
サンは生き残り、未来へ進むことを選んだ、強い意志表示だと感じました。
この最後の言葉に、私はサンの壮絶な経験を経てたどり着いた覚悟、そして微かな希望を見た気がします。

心をえぐる絵柄と物語。「cocoon ~ある夏の少女たちより~」を見た人たちの感想

「cocoon ~ある夏の少女たちより~」を見た方々からは、様々な感想が寄せられています。
特に多くの人が心を揺さぶられたのは、その絵柄と描かれる内容のギャップです。
可愛らしく、柔らかいタッチで描かれているにも関わらず、物語で語られるのは目を覆いたくなるような凄惨な戦争の現実です。

「優しい絵なのに内容がエグい」。
「可愛い絵柄とは裏腹に、凄惨な戦争の狂気が美化されることなく次々と表現されてとてもしんどい」。
といった声がたくさんありました。
このギャップが、かえって戦争の恐ろしさや悲惨さを際立たせているという意見もありましたね。
単なる記号ではなく、身近に感じられる少女たちの姿で描かれるからこそ、戦争の理不尽さがリアルに伝わってくるのかもしれません。

沖縄戦を舞台にした作品なので、ひめゆり学徒隊を想起した人も多く、その過酷な体験に胸を痛めています。
特に、少女たちが追い詰められ、自決に導かれていく場面や、死んでいく友人たちの描写は、多くの人の心に重くのしかかっているようです。

また、「ジブリっぽい」という感想も多く見られました。
これはアニメーションプロデューサーに、元スタジオジブリの舘野仁美さんが参加されていることが大きいですね。
キャラクターデザインや背景美術の雰囲気、そして血を花びらで表現するといった手法も、ジブリ作品を彷彿とさせる要因でしょう。
ただ、「ジブリとはまた違った雰囲気」で、「リアルな心の動きにフォーカスした物語」だと感じた人もいます。

音楽を担当した牛尾憲輔さんの楽曲も、「マジでヤバい」「めちゃくちゃいい」と絶賛されていました。
作品の世界観を深く印象づけている重要な要素ですね。
声優の演技、特にマユ役の満島ひかりさんの声や演技に魅了された人も多いようです。

原作ファンからは、アニメ化による描写の変更点や、どこまで原作の「パンチ力」を再現できているかに注目する声もありました。
絵柄は優しいけれど、内臓が出たりウジが湧いたりといった生々しい描写も原作には含まれているため、アニメでそれがどう表現されるか、期待と不安があったようです。
一方で、アニメ化によってこの作品に触れる機会が増えたことを喜ぶ声も多く、「幅広い世代に戦争について考えるきっかけとなる作品」として評価されています。

「cocoon ~ある夏の少女たちより~」この夏、心に刻んでほしいメッセージ。

「cocoon ~ある夏の少女たちより~」は、フィクションでありながら、戦争のむごさや悲惨さを、少女たちの目を通して痛烈に伝えてきます。
それは決して、遠い過去の物語としてではなく、現代を生きる私たちにも問いを投げかけてくるような感覚です。

戦争の現実から「想像の繭」に逃げ込もうとする少女たちの姿は、あまりにも切なくて、胸が締め付けられます。
でも、そんな極限状態でも、優しさや友情を失わない彼女たちの姿に、人間の強さや尊さを感じました。

この作品は、戦後80年という節目の年に制作されたアニメです。
戦争を知らない世代にも、平和の大切さや、過去の出来事から目を背けてはいけないというメッセージを強く伝えてくれるはずです。

NHK BSでの先行放送は終わってしまいましたが、2025年8月15日(金)深夜にNHK総合での再放送が予定されています。
DVDや主要な配信サービスでの視聴はまだ難しいようですが、この貴重な機会にぜひ多くの方に見ていただきたいと心から願っています。
この作品が、皆さんが戦争や平和について考えるきっかけになれば、ブロガーとしてこれほど嬉しいことはありません。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

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