箱根駅伝の関東学生連合(学連選抜)について。
関東学生連合(学連選抜)メンバーの個々のタイムは良いなのに、なぜ優勝できないんでしょうか?
箱根駅伝|関東学生連合(学連選抜)なぜ弱い?最高順位は?
関東学生連合(学連選抜)は、箱根駅伝予選会で敗退した大学の選手から選抜されるチームです。個々の選手のタイムは優秀であるにもかかわらず、優勝できない理由はいくつかあります。
1. チームワークの不足
- 関東学生連合は、予選会後に選手が選抜され、短い期間でチームを編成するため、他の大学と比べて練習期間が短く、チームワークを築くのが難しいです。普段はライバルである選手たちが集まり、短期間でチームとしての一体感を醸成するのは容易ではありません。
- 2008年に学連選抜が総合4位という好成績を収めた際には、当時の監督である原晋氏がチームワークの重要性を認識し、選手同士のコミュニケーションを促進するなど、意識的にチームビルディングに取り組んだことが成功の一因とされています。
2. 箱根駅伝特有のコースへの対応
- 箱根駅伝は、特に5区の山登り区間が特殊で、この区間を得意とする選手を育成している大学が有利となります。関東学生連合は、予選会の結果に基づいて選抜されるため、山登りに特化した選手が必ずしも含まれているわけではありません。
- 学連選抜が好成績を収めた年は、5区の選手が好走して順位を上げたケースが多いことからも、山登り区間の重要性が分かります。
3. モチベーションの維持
- 関東学生連合の選手たちは、本来は自分の大学のチームで箱根駅伝を目指していた選手たちです。予選会で敗退し、選抜チームで走ることになるため、目標を見失ったり、モチベーションを維持するのが難しい場合があります。
- 一方、本選出場校の選手たちは、チームメイトとともに箱根駅伝を目指し、予選会を突破してきたという強い思いを持っており、その差が結果に影響することも考えられます。
4. 準備期間の短さ
- 予選会後から箱根駅伝までの期間は約2ヶ月と非常に短いため、チームとしての戦略や各区間の対策を練る時間が不足しています。他の大学は1年以上前から準備を進めていることを考えると、大きなハンディキャップと言えます。
5. オープン参加という立場
- 関東学生連合は、2015年の第91回大会からオープン参加となり、公式な順位はつきません。そのため、仮に1位でゴールしても、あくまでも参考記録となり、優勝校として認められることはありません。
これらの要因が複合的に作用することで、関東学生連合は個々の選手の能力が高いにもかかわらず、箱根駅伝で優勝することが難しい状況となっています。しかし、箱根駅伝という大舞台で、自身の力を試すことができる貴重な機会であることに変わりはありません。関東学生連合の選手たちは、それぞれの思いを胸に、襷をつないでいます。
箱根駅伝|関東学生連合(学連選抜)最高順位は?
関東学生連合(旧:関東学連選抜)の過去の成績と最高順位は以下の通りです。
大会 | 年 | チーム名 | 順位 | 最高順位 |
---|---|---|---|---|
第79回 | 2003年 | 関東学連選抜 | オープン参加 | – |
第80回 | 2004年 | 出場なし | – | – |
第81回 | 2005年 | 関東学連選抜 | オープン参加 | – |
第82回 | 2006年 | 関東学連選抜 | オープン参加 | – |
第83回 | 2007年 | 関東学連選抜 | 10位 | 10位 |
第84回 | 2008年 | 関東学連選抜 | 4位 | 4位 |
第85回 | 2009年 | 関東学連選抜 | 11位 | 4位 |
第86回 | 2010年 | 関東学連選抜 | 12位 | 4位 |
第87回 | 2011年 | 関東学連選抜 | 10位 | 4位 |
第88回 | 2012年 | 関東学連選抜 | 9位 | 4位 |
第89回 | 2013年 | 関東学連選抜 | 11位 | 4位 |
第90回 | 2014年 | 関東学連選抜 | 10位 | 4位 |
第91回 | 2015年 | 関東学生連合 | オープン参加 | 4位 |
第92回 | 2016年 | 関東学生連合 | オープン参加 | 4位 |
第93回 | 2017年 | 関東学生連合 | オープン参加 | 4位 |
第94回 | 2018年 | 関東学生連合 | オープン参加 | 4位 |
第95回 | 2019年 | 関東学生連合 | オープン参加 | 4位 |
第96回 | 2020年 | 関東学生連合 | オープン参加 | 4位 |
第97回 | 2021年 | 関東学生連合 | オープン参加 | 4位 |
第98回 | 2022年 | 関東学生連合 | オープン参加 | 4位 |
第99回 | 2023年 | 関東学生連合 | オープン参加 | 4位 |
第100回 | 2024年 | 出場なし | 4位 |
**関東学生連合(学連選抜)は、第84回大会(2008年)に総合4位という最高順位を記録しています。
** 2015年以降はオープン参加のため順位はつきませんが、個々の選手の活躍は注目されています。
箱根駅伝|関東学生連合(学連選抜)とは?
関東学生連合(学連選抜)は、箱根駅伝の本戦に出場できない大学の選手にも出場機会を与えるために編成されたチームです。毎年10月に行われる箱根駅伝予選会で、本戦出場権を獲得できなかった大学の選手の中から、個人成績上位者が選出されます。
メンバー選出方法
- 予選会で11位以下となった大学の選手から選抜されます。
- 予選会で好成績を収めた選手が選ばれます。具体的には、個人成績上位10名(各大学から1名まで)が選抜されます。
- 本大会出場回数が2回を超えない選手であることが条件です(第91回大会から適用)。
- 留学生は選出対象外です。
監督
- 予選会で11位となった大学の監督が務めます。
オープン参加
- 関東学生連合チームはオープン参加のため、公式な順位は付かず、記録は参考記録となります。
- 区間賞を獲得した場合も、公式記録には残りません。
関東学生連合は、短い準備期間やチームワークの難しさなど、様々な困難に直面しますが、箱根駅伝という大舞台で走る貴重な機会を得ています。彼らがそれぞれの目標を胸に、襷をつなぐ姿は、多くの人の感動を呼んでいます。