映画「プラットフォーム」について
Netflixやアマプラなどで配信されていた映画『プラットフォーム』ネタバレ考察
「プラットフォーム」は、人間の深層心理と社会の闇を鋭く描いた問題作です。
衝撃的な映像と謎めいたストーリー展開は、観る者に多くの疑問と考察を投げかけます。
映画プラットフォーム考察ネタバレ｜ミハル・ゴレンの最後は死亡？
映画『プラットフォーム』は、衝撃的なラストシーンで幕を閉じ、多くの観客に「ミハル」と「ゴレン」の運命について疑問を抱かせました。結論から言うと、彼らの生死ははっきりと描かれていません。
しかし、作中の描写や他の登場人物の運命、そして作品全体のテーマから、それぞれの最期について考察を深めていくことは可能です。
今回は、ネタバレありでミハルとゴレンのラストについて深く考察し、それぞれの生存の可能性を探っていきます。
※以下、映画『プラットフォーム』の重大なネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
ミハル：息子探しの果ての死？
ミハルは、作中で最も謎めいた人物の1人です。彼女は「息子を探す」という目的のために、プラットフォームに乗って危険な下層階へ降りていきます。 しかし、彼女の「息子」は実際には存在しないことが、元職員イモギリの証言によって明かされます。
ミハルの行動の真意と最期
- 狂気と母性: ミハルは、過酷な環境の中で精神的に不安定になり、「息子」という幻想に縋っていた可能性があります。 彼女の攻撃的な行動は、息子を守りたいという歪んだ母性から生まれたのかもしれません。
- 少女との関係: 最下層で発見された少女は、ミハルが探していた「息子」とは別人です。 しかし、2人ともアジア系であること、そして続編『プラットフォーム2』でミハルが少女を最下層へ運んでいたことが示唆されていることから、血縁関係や特別な絆があった可能性も考えられます。
- 死亡の可能性: ミハルは、ゴレンとバハラトが下層階へ降りていく途中で、2人の男に襲われ、助けに入ろうとしたゴレンを拒絶します。 その後、彼女の生死は描かれていませんが、このシーンはミハルの死を暗示しているとも解釈できます。
続編『プラットフォーム2』でのミハル
続編『プラットフォーム2』では、ミハルは生存しており、自らの意思で「穴」に入ったことが明かされます。 彼女は「管理者」の指示で、毎月少女を最下層へ運ぶ役割を担っていたようです。
ゴレン：少女を託した後の運命は？
ゴレンは、少女をプラットフォームに乗せ、最上階へ送り出した後、「穴」の底に取り残されます。 彼の生死は明確に描かれていませんが、いくつかの可能性が考えられます。
ゴレン生存の可能性
- 「伝言」の帰還を待つ: ゴレンは、少女が「伝言」として最上階へ届けられることで、「穴」のシステムに変化が起きることを期待し、その帰還を待っているのかもしれません。
- 「穴」からの脱出: 一部の考察では、ゴレンが少女と共に「穴」から脱出したという説も存在します。 しかし、作中ではその根拠となる描写は確認できません。
ゴレン死亡の可能性
- 最下層での死: ゴレンは、最下層で衰弱しきっており、食料も水もない状況で生存することは困難です。
- 希望なき「穴」: ゴレンが「穴」の底に残されたのは、この残酷なシステムからの脱出、あるいは変革が不可能であることを象徴しているとも解釈できます。
映画「プラットフォーム」作品情報
■作品概要
- 原題: El Hoyo (The Platform)
- 製作国: スペイン
- 製作年: 2019年
- 監督: ガルデル・ガステル＝ウルティア
- ジャンル: スリラー、SF、社会派
- 日本公開日: 2021年1月29日
- レーティング: R-15指定
あらすじ
主人公ゴレンは、ある日目を覚ますと、巨大な垂直監獄「穴」に閉じ込められていました。 「穴」は、中央に正方形の穴が空いた無数の階層から成り、各階層には2人の囚人が収容されています。 囚人たちの唯一の食料源は、1日1回、穴を通って上から降りてくる巨大なプラットフォームに載せられた食事です。 上層の囚人は好きなだけ食べ物を食べられますが、下層に行くほど食べ物は減っていき、最下層の人々は飢餓に苦しみます。 ゴレンは、様々な階層を経験し、様々なルームメイトと出会いながら、「穴」の残酷なシステムと人間のエゴイズムを目の当たりにすることになります。
登場人物
- ゴレン: 主人公。認定証を得るために自らの意思で「穴」に入った男。持ち物としてドン・キホーテの本を選んだ理性的な人物。
- トリマガシ: ゴレンが最初に同室になった男。「穴」のベテランで、ゴレンに「穴」の仕組みを教える。
- ミハル: 息子を探して毎月プラットフォームに乗って下層へ降りていく謎の多い女性。
- イモギリ: トリマガシの次にゴレンと同室になった元「穴」職員の女性。
- バハラト: イモギリの次にゴレンと同室になった黒人男性。ロープを使って「穴」からの脱出を試みる。
映画のテーマと考察
- 社会階層の不平等と格差: 「穴」のシステムは、資本主義社会における富と貧困の格差を象徴しています。
- 人間のエゴイズムと残酷さ: 限られた資源を奪い合い、自分たちのことしか考えない囚人たちの姿は、人間の醜い本性を浮き彫りにします。
- 希望と絶望: ゴレンとバハラトは、「穴」のシステムを変えようと試みますが、彼らの行動は成功するのでしょうか？ラストシーンは、希望と絶望のどちらとも解釈することができます。
- 宗教的なメタファー: 作中には、聖書からの引用や、三位一体、獣の数字666などを連想させる要素が登場し、宗教的な解釈も可能です。
続編情報
「プラットフォーム」には、続編「プラットフォーム2」が存在します。 続編では、ミハルの過去や「穴」のシステムに関する新たな情報が明らかになりますが、前作の設定との矛盾点も指摘されています。
「プラットフォーム3」の制作に関する情報は、現在のところ確認できません。
まとめ：映画プラットフォーム考察ネタバレ｜ミハル・ゴレンの最後は死亡？
『プラットフォーム』は、ミハルとゴレンの生死を明確にせず、観客それぞれの解釈に委ねる終わり方をしています。
彼らの運命は、この作品が提示する社会システムへの疑問、そして人間のエゴイズムに対する警鐘をより深く考えるための重要な要素となっています。
あなたにとって、「穴」の底に取り残されたゴレン、そして消息不明のミハルは、どのような結末を迎えたのでしょうか？
