情報処理安全確保支援士試験は、情報セキュリティの専門家としての能力を証明する資格です。試験は難易度が高いため、計画的な学習と十分な対策が必要です。
合格すれば、情報セキュリティ分野でのキャリアアップや転職に有利になるだけでなく、社会全体の情報セキュリティ向上にも貢献することができます。
2024年の情報処理安全確保支援士試験は下記のような日程・内容で行われました。
■情報処理安全確保支援士試験の日程・時間
2024年10月13日(日)
〇午前Ⅰ 試験時間 9:30~10:20(50分)
出題形式 多肢選択式(四肢択一)
出題数:30問
解答数:30問
〇午前Ⅱ 試験時間 10:50~11:30(40分)
出題形式 多肢選択式(四肢択一)
出題数:25問
解答数:25問
〇午後 試験時間 12:30~15:00(150分)
出題形式 記述式
出題数:4問
解答数:2問
情報処理安全確保支援士試験解答速報2024
2024年の情報処理安全確保支援士試験は下記のような手段で解答速報を知ることができます。
twitterのハッシュタグ「#情報処理安全確保支援士試験解答速報」
5ch
「資格の大原」と「LEC東京リーガルマインド」などでは情報処理安全確保支援士試験の解答速報は発表していないようです。
twitterのハッシュタグでは他にも「#情報処理安全確保支援士試験」や「#情報処理安全確保支援士解答速報」で解答が続々と投稿されるし、
5ch掲示版にも解答がドンドン投稿されていきます。
最終的に完成度の高い解答速報が出来上がるスピードで言えば、例年だと5ch掲示版が最も速くなります。
正式なIPA 独立行政法人 情報処理推進機構のHPで後日、「問題冊子・配点割合・解答例・採点講評」として公開されます。
情報処理安全確保支援士試験の合格基準は?
情報処理安全確保支援士試験の合格基準は、全ての試験(午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後)で100点満点中60点以上を取得することです。 以下に、各試験の詳細な配点と基準点について説明します。
- 午前Ⅰ試験: 50分間で30問の四肢択一問題が出題され、全問解答が必要です。配点は各問題3.4点で、基準点は60点です。
- 午前Ⅱ試験: 40分間で25問の四肢択一問題が出題され、全問解答が必要です。配点は各問題4点で、基準点は60点です。
- 午後試験: 150分間で4問中2問を選択して解答する記述式試験です。配点は各問題50点で、基準点は60点です。
重要なポイント
- 午前Ⅰ試験は応用情報技術者試験と同レベルの内容で、過去問の流用も多い傾向があります。
- 午前Ⅱ試験は、セキュリティとネットワーク分野が重点分野で、技術レベル4相当の内容が出題されます。
- 午後試験は、記述式で実務的な問題解決能力が問われます。
- 午後試験は、情報セキュリティマネジメント、情報システムのセキュリティ確保、セキュリティ対策の適用、情報セキュリティインシデント管理の4つの分野から出題されます。
合格率は20%前後で推移しており、難易度の高い試験と言えます。
合格のためには、
- 午前Ⅰ試験の免除制度を活用
- 過去問を徹底的に研究し、出題傾向を把握
- 午後試験対策として、記述式の練習と情報セキュリティに関する専門知識の習得
を行うことが重要です。
情報処理安全確保支援士試験の合格率は?
情報処理安全確保支援士試験は、高度な情報セキュリティ知識と実務経験が求められる試験であり、合格率は約20%前後で推移しています。
- 例えば、2023年度の情報処理安全確保支援士試験の合格率は約20.9%でした。
- これは、情報処理技術者試験の中でも難易度が高いレベル4に位置付けられるためです。 レベル4は、国内外で広く認められた高度な専門知識と技能を有し、組織や社会に普及させることができるレベルです。
- 試験内容は非常に幅広く深い知識が問われるため、合格率が低い傾向にあります。
情報処理安全確保支援士試験の合格率は、他の高度情報処理技術者試験と比較しても低い水準です。
- 例えば、応用情報技術者試験の合格率は21~25%であるのに対し、情報処理安全確保支援士試験は15~20%程度です。
情報処理安全確保支援士試験の合格率が低い理由は、以下の点が挙げられます。
- 高度な専門知識が必要: 暗号技術、リスク管理、セキュリティポリシーなど幅広い分野にわたる高度な専門知識が求められます。
- 記述式試験に対する要求が高い: 午後試験は記述式であるため、論理的な思考力や適切な表現力が求められます。
- 幅広いトピックを網羅する必要がある: 試験内容は、情報セキュリティに関する幅広いトピックをカバーしており、セキュリティポリシーから技術的な対策まで、多岐にわたる知識が必要です。
情報処理安全確保支援士試験は、難易度の高い試験であるため、合格するためには十分な準備と学習が必要となります。
- 午前I試験免除を活用: 応用情報技術者試験や基本情報技術者試験合格者は、午前I試験が免除されます。 この制度を活用することで、学習時間の短縮が可能です。
- 過去問で出題傾向を把握: 過去問を繰り返し解くことで、出題傾向を把握し、効率的に学習することができます。
- 午後試験対策: 午後試験は記述式であるため、論理的な文章を作成する練習が必要です。
- 受験指導校の利用: 効率的に学習を進めるために、受験指導校の利用も有効です。
情報処理安全確保支援士試験は、難易度の高い試験ですが、情報セキュリティの専門家として活躍したいと考えている方にとっては、取得する価値のある資格です。
情報処理安全確保支援士試験の内容
情報処理安全確保支援士試験は、情報セキュリティに関する高度な知識とスキルを評価する国家試験です。試験は午前と午後に分かれており、それぞれ異なる形式と内容で出題されます。
午前試験
午前試験は、マークシート形式の試験で、以下の2つの区分があります。
- 午前Ⅰ試験: 情報処理技術全般に関する基礎知識を問う試験で、他の高度情報処理技術者試験と共通の問題が出題されます。
- 午前Ⅱ試験: 情報セキュリティシステムの開発やセキュリティ管理に関する専門知識を問う試験です。
午前Ⅰ試験は、応用情報技術者試験や高度情報処理技術者試験に合格している場合は免除されます。
午前Ⅱ試験は、セキュリティとネットワーク分野からの出題が中心で、合わせて約80%を占めます。 データベース、システム開発技術、サービスマネジメント、システム監査分野からの出題もあります。
午後試験
午後試験は、記述式の試験で、情報セキュリティに関する実践的な能力を評価します。 2023年度秋期試験からは、午後I試験と午後II試験が統合され、150分の試験時間の中で4問中2問を選択して解答する形式に変更されました。
出題範囲は、以下の4つの分野に大別されます。
- 情報セキュリティマネジメントの推進又は支援に関すること
- 情報システムの企画・設計・開発・運用におけるセキュリティ確保の推進又は支援に関すること
- 情報及び情報システムの利用におけるセキュリティ対策の適用の推進又は支援に関すること
- 情報セキュリティインシデント管理の推進又は支援に関すること
具体的には、情報セキュリティ方針の策定、リスクアセスメント、セキュリティ対策の実施、インシデント対応など、実践的な内容が出題されます。 Web関連のセキュリティ問題も頻出です。
試験対策
情報処理安全確保支援士試験は難易度が高いため、十分な試験対策が必要です。
- 過去問: 過去問を繰り返し解くことで、出題傾向や問題形式に慣れることができます。 特に午前試験は、過去問と類似の問題が出題されることが多いです。
- 参考書: 試験範囲を網羅した参考書を活用して、基礎知識を固め、理解を深めることが重要です。
- 受験指導校: 効率的な学習方法や試験対策のノウハウを学ぶことができます。 特に、初めて情報処理技術者試験を受験する場合は、受験指導校の利用を検討すると良いでしょう。
情報処理安全確保支援士の仕事内容
情報処理安全確保支援士は、組織の事業、サービス、情報システムの安全を守るセキュリティの専門家です。 具体的には、以下の業務を遂行します。
- 情報セキュリティマネジメント: 情報セキュリティ方針や情報セキュリティ諸規程(事業継続計画を含む)の策定、情報セキュリティリスクアセスメントやリスク対応などを推進または支援します。
- 情報システムのセキュリティ確保: システム調達(製品・サービスのセキュアな導入を含む)、システム開発(セキュリティ機能の実装を含む)をセキュリティの観点から推進または支援します。
- セキュリティ対策の適用: 暗号利用、マルウェア対策、脆弱性への対応など、情報及び情報システムの利用におけるセキュリティ対策の適用を推進または支援します。
- 情報セキュリティインシデント管理: 情報セキュリティインシデントの管理体制の構築、情報セキュリティインシデントへの対応などを推進または支援します。
情報処理安全確保支援士は、企業や組織において、安全な情報システムの企画・設計・開発・運用を支援します。 また、サイバーセキュリティ対策の調査・分析・評価を行い、その結果に基づき必要な指導・助言を行います。
業務内容の詳細
- 情報セキュリティ評価とリスク分析: 組織の情報システムやデータに対する脅威を分析し、潜在的なリスクを評価します。
- セキュリティポリシーの策定と運用: 組織の情報セキュリティに関するルールや手順を定めたセキュリティポリシーを策定し、その運用を支援します。
- セキュリティ対策の計画立案と実施: リスク評価に基づき、適切なセキュリティ対策を計画し、実装します。 これには、ファイアウォールの設定、侵入検知システムの導入、セキュリティソフトウェアのインストールなどが含まれます。
- セキュリティ監査の実施と評価: 組織の情報セキュリティ対策が適切に機能しているかどうかを監査し、評価します。
- インシデント対応: セキュリティ侵害が発生した場合、迅速かつ適切な対応を行い、被害の拡大を防ぎます。
- セキュリティ教育とトレーニング: 組織の従業員に対して、情報セキュリティに関する教育やトレーニングを実施します。
- 法令や規制へのコンプライアンス: 個人情報保護法や不正競争防止法などの情報セキュリティ関連法令や規制を遵守するための対策を講じます。
- システムやネットワークの脆弱性評価と対策: システムやネットワークの脆弱性を発見し、対策を講じます。
- セキュリティインシデント調査と報告: セキュリティインシデントの原因を調査し、報告書を作成します。
- 新たなセキュリティ技術やトレンドの継続的な調査と導入: 常に最新のセキュリティ技術やトレンドを調査し、組織に導入します。
情報処理安全確保支援士は、企業や組織の情報セキュリティ対策の要となる重要な役割を担っています。
情報処理安全確保支援士試験の難易度,受験生感想まとめ
情報処理安全確保支援士試験は、高度な専門知識と実務経験が求められるため、難易度が高い試験です。 合格率は約20%前後で推移しており、 これは情報処理技術者試験の中でも最も難しいレベル4に分類されるためです。レベル4は、国内外で認められる高度な専門知識とスキルを持ち、それを社会に広め、後進育成にも貢献できるレベルです。
情報処理安全確保支援士試験の難易度が高い理由は、以下の点が挙げられます。
- 高度な専門知識: 暗号技術、リスク管理、セキュリティポリシーなど、幅広い分野の高度な専門知識が必要とされます。 これらの知識は、情報セキュリティの専門家としての役割を果たすために必要です。
- 記述式試験の難しさ: 午後試験は記述式で、論理的思考力と適切な表現力が求められます。 正解を記述するには、理論と実務の知識に加え、問題解決能力も重要です。
- 広範囲な試験範囲: 試験内容は情報セキュリティに関する幅広いトピックをカバーしており、セキュリティポリシーから技術対策まで、多岐にわたる知識が必要です。 試験受験者は、幅広い分野の理解と深い知識を持つ必要があります。
情報処理安全確保支援士試験の難易度は、他の関連資格と比較しても高いです。 例えば、応用情報技術者試験の合格率は21~25%ですが、情報処理安全確保支援士試験はそれより5%ほど低い15~20%程度です。
試験の難易度を高める要因として、実務経験の不足も挙げられます。 セキュリティの実務経験がない場合、問題解決やシステム設計能力を正確に評価することが難しくなります。
情報処理安全確保支援士試験は、簡単に合格できる試験ではありません。 難易度が高い試験であるため、合格するには計画的な学習と十分な対策が必要です。 特に、実務経験がない場合は、より一層の努力が必要です。
合格のためのポイント
- 午前I試験免除を活用する: 応用情報技術者試験や基本情報技術者試験合格者は、午前I試験が免除されます。
- 過去問で出題傾向を把握する: 過去問を解くことで、出題傾向を掴むことができます。
- 午後試験対策: 午後試験は記述式なので、論理的な文章を作成する練習が必要です。 特に、午後試験で出題されるWeb関連のセキュリティ問題対策として、IPAが公表している「安全なウェブサイトの作り方」を事前に学習しておくことが重要です。
- 受験指導校に通う: 受験指導校では、効率的な学習方法や試験対策のノウハウを学ぶことができます。
情報処理安全確保支援士試験は難易度が高いですが、情報セキュリティの専門家として活躍したい方にとっては、取得する価値のある資格です。