Windows11の24H2アップデートについて。
Windows 11 24H2は、AI機能強化と使い勝手の向上を両立した最新アップデート
40 TOPS以上のNPU搭載PCなら、AI機能が大幅に強化されましたが、Windows11の24H2アップデートが来ない?
Windows 11 24H2 アップデート詳細解説
Windows 11の最新アップデートである24H2は、AI機能の強化と使い勝手の向上を目的とした、大規模なアップデートです。 24H2は、22H2と23H2を実行しているWindows 11 PCを対象に、2024年10月1日からWindows Updateを通じて配信されています。
主な変更点
- AI機能の強化 (Copilot+ PC向け)
- 24H2の目玉機能は、40 TOPS以上のNPUを搭載した「Copilot+ PC」向けのAI機能強化です。
- ライブキャプション、ペイントのコクリエイター、Windows Studio Effects、自動スーパー解像度など、AIを活用した新機能が搭載されています。
- 今後のアップデートでは、Recallプレビュー、Click to Doプレビュー、Windows Searchの強化、フォトアプリの超解像、ペイントの塗りつぶしと除去などが追加される予定です。
- ユーザーインターフェースの改善
- 右クリックメニューにアイコンの説明が追加され、より分かりやすくなりました。
- システムトレイがスクロール可能になり、クイック設定のアイコンをドラッグ&ドロップで自由に並べ替えられるようになりました。
- エクスプローラーのタブ複製、PNGファイルのメタデータ編集、Windows共有の使いやすさの向上など、細かな改善が多数行われています。
- パフォーマンスと安定性の向上
- 24H2では、安定性とセキュリティの強化に加え、パフォーマンスの高速化も図られています。
- 最新技術への対応
- 最新のWi-Fi規格であるWi-Fi 7に対応しました。
- Bluetooth LEオーディオにも対応し、補聴器などの対応デバイスが利用できるようになりました。
Windows11|24H2アップデート方法
- Windows Update
- 多くのPCでは、Windows Updateから自動的にアップデートが配信されます。
- Windows Updateの設定で、「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」をオンにしておく必要があります。
- 手動アップデート
- Windows Updateで配信が確認できない場合は、「Windows 11インストールアシスタント」またはISOファイルを使用して手動でアップデートできます。
- Microsoftの公式サイトから、これらのツールをダウンロードできます。
Windows11|24H2アップデート来ない?
Windows 11の24H2アップデートが来ない場合、いくつかの原因が考えられます。
1. 段階的な配信
Windows 11の24H2アップデートは、段階的に配信されています。これは、Microsoftがアップデートの安定性を確保するために、すべてのPCに同時に配信するのではなく、徐々に配信範囲を広げているためです。アップデートがまだ来ていない場合は、単に順番待ちの状態である可能性が高いです。
2. ハードウェアの互換性
一部のハードウェアやドライバーが24H2アップデートと互換性がない場合、アップデートが遅れることがあります。たとえば、古いバージョンのEasy Anti-Cheatドライバーや、特定のIntel Smart Sound Technologyドライバーなどが、互換性の問題を引き起こすことが報告されています。 また、ASUSの一部のモデルや、特定のWestern Digital製SSDでも、互換性の問題が報告されています。
3. 設定の問題
Windows Updateの設定で「最新の更新プログラムをすぐに入手する」が有効になっていない場合、アップデートが遅れることがあります。設定を確認し、有効になっているか確認してください。
4. その他の要因
- Microsoftのサーバーの混雑: 一度に多くのユーザーがアップデートを行うと、Microsoftのサーバーが混雑し、アップデートの配信が遅れることがあります。
- 既知のバグ: 24H2アップデートには、いくつかの既知のバグが存在します。これらのバグの影響を受ける可能性のあるPCに対しては、Microsoftがアップデートの配信を一時的に停止している場合があります。
アップデートが来ない場合の対処法
1. Windows Updateの設定を確認
設定アプリのWindows Updateセクションで、「最新の更新プログラムをすぐに入手する」がオンになっていることを確認します。
2. 更新プログラムのチェックを実行
Windows Updateセクションで、「更新プログラムのチェック」をクリックして、手動で更新プログラムを探します。
3. Microsoft Compatibility Appraiser レポートの更新
には、Microsoft Compatibility Appraiser レポートの更新が有効である可能性があると記載されていますが、具体的な手順は示されていません。
4. Windows 11インストールアシスタントを使用
Microsoftの公式サイトからWindows 11インストールアシスタントをダウンロードし、実行します。インストールアシスタントは、最新のアップデートを強制的にダウンロードしてインストールします。
5. ISOファイルを使用
Microsoftの公式サイトからWindows 11のISOファイルをダウンロードし、マウントしてセットアップを実行します。ISOファイルを使用すると、クリーンインストールも可能です。
6. しばらく待つ
上記の方法を試してもアップデートが来ない場合は、しばらく待ってから再度試してみてください。段階的な配信が行われているため、時間が経てばアップデートが配信される可能性があります。
7. Microsoftのサポートに問い合わせる
それでもアップデートが来ない場合は、Microsoftのサポートに問い合わせてみてください。
補足
- 24H2アップデートは、システムの大規模な変更を伴うため、インストール前に必ずシステムのバックアップを取っておくことを推奨します。
- アップデート後に問題が発生した場合は、Windows 10にロールバックすることも可能です。ただし、ロールバックできる期間は限られています。
- 一部のユーザーからは、クリーンインストールが最も安定した方法であるという意見もあります。
Windows11|24H2アップデート注意点
- 互換性問題
- 24H2では、一部のハードウェアやソフトウェアとの互換性問題が報告されています。
- 特に、Easy Anti-Cheat、Intel Smart Sound Technology、Western Digital製SSDなどで問題が発生する可能性があります。
- アップデート前に、使用しているハードウェアとソフトウェアの互換性を確認することが重要です。
- バグ
- 24H2では、いくつかのバグが報告されています。
- システムファイルチェッカーの誤検出、キャッシュファイルの削除不可、ブルースクリーンエラー、タスクマネージャーの表示不具合などが発生する可能性があります。
- Microsoftはこれらのバグを修正するための更新プログラムをリリースしていますが、新たなバグが発生する可能性もあるため注意が必要です。
- システムのバックアップ
- アップデート前に、必ずシステムのバックアップを取っておくことを推奨します。
- アップデート後に問題が発生した場合、バックアップから以前の状態に復元できます。
Windows11|24H2アップデートする価値はあるか?
Windows 11 24H2は、AI機能の強化や使い勝手の向上など、魅力的な新機能を多数搭載しています。しかし、互換性問題やバグの存在も報告されており、アップデートには注意が必要です。
アップデート前に互換性やバグ情報を十分に確認し、システムのバックアップを取っておくなど、慎重に進めることをお勧めします。
Windows11|24H2アップデートのバグ・不具合
Windows 11 24H2アップデートでは、いくつかのバグが報告されており、深刻な問題を引き起こす可能性があります。以下に、報告されている主なバグとその内容、発生条件などを詳しく説明します。
1. システムファイルチェッカー(SFC)の誤検出
- 内容: システムファイルの破損をチェックするSFCツールが、特定の「WebView2」関連ファイルについて、実際には破損していないにもかかわらず、破損していると誤検出する。
- 影響: SFCツールが正常に機能せず、システムファイルの破損を正確に診断できない可能性がある。
- 発生条件: Windows 11 24H2環境下でSFCツールを実行した場合。
2. アップデートキャッシュの削除不可
- 内容: 24H2アップデートのインストール後、約8.63GBのアップデートキャッシュが残るが、通常の方法では削除できない。
- 影響: ディスク容量を圧迫する可能性がある。
- 発生条件: Windows 11 24H2をインストールした場合。
- 回避策: 「ディスククリーンアップ」を実行する際に「Windows Updateのクリーンアップ」オプションを選択すると、キャッシュは削除される。ただし、クリーンアップツールは、解放されたディスク領域がまだクリーンアップ可能であると誤って表示する。
3. Easy Anti-Cheatとの互換性問題
- 内容: 一部のオンラインゲームで使用される不正行為防止プログラム「Easy Anti-Cheat」と、24H2との間に互換性問題が存在し、ブルースクリーンエラーが発生する可能性がある。
- 影響: ゲームプレイ中にブルースクリーンエラーが発生し、ゲームが強制終了する可能性がある。
- 発生条件: Intel Alder Lake+プロセッサーとvProプラットフォームを搭載したデバイスで、古いバージョンのEasy Anti-Cheatドライバーを使用している場合。
- 回避策: Easy Anti-Cheat、ゲーム、ドライバーのアップデートを確認する。Microsoftは開発元と協力して修正に取り組んでいる。
4. その他のブルースクリーンエラー
- Intel Smart Sound Technology (Intel SST) ドライバーとの互換性問題
- 内容: Intel第11世代CoreプロセッサーのIntel SSTドライバーの特定バージョンに互換性問題があり、ブルースクリーンエラーが発生する可能性がある。
- 影響: システムが不安定になり、ブルースクリーンエラーが発生する。
- 発生条件: 影響を受けるバージョンのドライバーを使用している場合。
- 回避策: ドライバーをバージョン10.30.00.5714または10.29.00.5714以降に更新する。
- Western Digital製SSDとの互換性問題
- 内容: 特定のWestern Digital製SSDを搭載したPCでブルースクリーンエラーが発生する可能性がある。
- 影響: システムが不安定になり、ブルースクリーンエラーが発生する。
- 発生条件: 特定のWestern Digital製SSDを使用している場合。
- Wi-Fi 接続問題
- 内容: 一部のユーザーからWi-Fi接続が不安定になったという報告がある。
- 影響: インターネット接続が不安定になる。
- 発生条件: 不明。
- BitLockerとの競合
- 内容: 24H2にアップグレード後、BitLockerが有効になっていると、自動修復が失敗し、再起動ループに陥る場合がある。
- 影響: Windowsが起動しなくなる。
- 発生条件: BitLockerが有効になっている環境で24H2にアップグレードした場合。
5. アップデートKB5044384のインストール問題
- 内容: 一部のバグを修正する目的で配信された更新プログラムKB5044384のインストールが、途中で停止したり、ロールバックしたりする。
- 影響: 更新プログラムが適用されず、バグが修正されない。
- 発生条件: 不明。
- 回避策: 11月のPatch Tuesdayまで待つ。
6. タスクマネージャーの表示不具合
- 内容: 更新プログラムKB5044384を適用後、タスクマネージャーがバックグラウンドプロセスの数を正しくカウントできない。
- 影響: タスクマネージャーの情報が不正確になる。
- 発生条件: 更新プログラムKB5044384を適用した場合。
- 回避策: Microsoftは表示上の問題と説明しており、修正に取り組んでいる。
7. “Alt” + “Tab” キー使用時の画面の黒化
- 内容: 更新プログラムKB5044384を適用後も、”Alt” + “Tab” キーでウィンドウを切り替えようとすると画面が黒くなる問題が解消されない場合がある。
- 影響: ウィンドウの切り替えがスムーズにできなくなる。
- 発生条件: 更新プログラムKB5044384を適用した場合。
- 回避策: 不明。
8. 回復環境の起動
- 内容: Windows 10から24H2にアップグレード後、回復環境が起動し、Windows 11が正常に起動できない場合がある。
- 影響: Windowsが起動しなくなる。
- 発生条件: Windows 10からWindows 11 24H2にアップグレードした場合。
- 回避策: Windows 11を新規インストールする。
上記の他にも、24H2アップデートに関連する様々なバグが報告されています。 24H2アップデートを適用する際は、これらのバグ情報を確認し、発生する可能性のある問題と、その回避策を理解しておくことが重要です。 また、アップデート前に必ずシステムのバックアップを取っておくことを強く推奨します。