台湾の民間信仰におけるシャーマン、「タンキー(童乩)」について解説しています。
タンキーは、神や霊を憑依させ、その言葉を伝えることで、依頼者の悩みを解決するとされています。
「クレイジージャーニー」では台湾オカルト研究旅!神を降ろし人々を救う“タンキー”とは??として紹介されました。
タンキーwiki|台湾シャーマンがクレイジージャーニー
タンキー(童乩)は、福建省、潮州、台湾におけるシャーマン、霊媒師です。 彼らは憑依体質を持つとされ、神々の意志を人間に伝える役割を担います。 タンキーという言葉は、「占いをする若者」を意味します。 これは、彼らが自傷行為によって儀式を行い、血気盛んなシャーマンであることに由来するかもしれません。
タンキーの特徴
- 神仏習合的な信仰体系: タンキーは民間信仰に近く、日本の神仏習合のように、仏教、儒教、道教の神々を同等に扱い、その身に降ろします。 このため、タンキーの信仰は「神教」と呼ばれることもあります。
- 自傷行為: タンキーはトランス状態に入ると、神刀で自分の舌を傷つけ、血を流します。 この血で神語を記した神符は、護符や薬として強力な力を持つと信じられています。
- 儀礼「打城法事」: タンキーは「打城法事」と呼ばれる儀式を行います。 これは、亡くなった魂を地獄から救い出すという物語性を持つ法事です。
- 華人社会における役割: タンキーは東南アジアの華僑・華人社会でも重要な役割を果たしています。 シンガポールやフィリピンでは、タンキー廟にヒンドゥー教やキリスト教の神々も祀られるなど、様々な宗教が混在しています。
タンキーになる方法
- 巫病(ふびょう): 突然トランス状態になるなど、巫病と呼ばれる症状に見舞われることで、神に選ばれたと考えられ、タンキーになります。 選ばれたにも関わらずタンキーにならない場合、心身に異常をきたし、命を落とすとも信じられています。
- 自傷行為による立証: タンキーになりたいと願う若者は、自らの顔に串を刺したり、刀で体を切り裂いたりする自傷行為を行い、勇気と霊感を示します。
タンキーの役割
タンキーは自傷行為によって神が降臨していることを示し、人々に神の言葉を伝えます。 彼らの役割は、神と人間をつなぐ仲介者としての役割です。
タンキーに関する補足
- 男性のタンキーは「童乩」、女性のタンキーは「紅姨(アンイイ)」と呼ばれます。
- 台湾では、中国語の「乩童」よりも台湾語の「童乩(tang-ki/たんきー)」が一般的に使われています。
- タンキーは運勢判断、将来予言、病気治療など、様々な相談を受けます。 特に健康に関する相談が多く、民間療法やカウンセリングのような役割も担っています。
まとめ:タンキーwiki|台湾シャーマンがクレイジージャーニー
この記事では、台湾の民間信仰におけるシャーマン、タンキーの役割、儀式、成り立ち、そして華人社会におけるタンキーの信仰について詳しく説明しました。
タンキーは、中国福建省、潮州、台湾における伝統的なシャーマンであり、神と人間をつなぐ役割を担っています。自傷行為や憑依などの特徴を持ち、華人社会において重要な役割を果たしています。
特に、タンキーが自傷行為を行う理由や、様々な宗教が混在する東南アジアにおけるタンキーの信仰の現状が興味深いポイントです。